松の内も明けて
2016-01-08
七草粥ならぬ母の手料理で夕食を
正月飾りをはずす宵の口
僕の学生時代は「松の内」に大学授業が始まることはなく、8日が始業であったと記憶する。祝日の設定も曜日を問わずで日付であったので、「小正月」が「成人の日」と決まっていた。それが今や本学で6日、中には4日頃から始業する大学もある。これは、半期15回の講義回数を確保するためである。また祝日設定の影響も受けて、他の曜日が「月曜授業日」になることも多く、私立大学では祝日を問わず該当曜日の授業を行っているところもある。これもまさに”グローバル化の波”というべきなのであろうか?「ニッポンのおしょうがつ」はどこへやらである。
今年は両親とともに正月を過ごし、母お手製の煮しめやお雑煮を存分に賞味した。正月飾りを玄関に掲げ、床の間には鏡餅が鎮座している。されど「正月ボケ」する間もなく、歩いて身体を活性化し、〆切間近の論文執筆に取り組んだ。小欄を書き記す習慣も既に7年目に入ったが、当初からこんな生活のあり方を求めていたような気もする。己の内面を見つめて文章化し、その文章を自分自身で反芻することで客観視し、日々の指標を持って生きるということ。苛つかず穏やかに、何事も柔軟に対応する幅広いこころを開拓し続けること。今年の正月は、そんなことが至って自然にできるようになってきた気がしている。
元日から1週間
まさに今年を占う日々
こころ豊かに「松の内」を過ごしてこそ・・・
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