第1回卒論中間発表会
2015-10-01
摸造紙1枚の範囲で自己の思考を説明する
複数回繰り返せば己の中で整理が促進される
夏期休暇最終日。かねてから計画して来た、4年生の卒論中間発表会を開催した。この休み中にどの程度に卒論を進めたかを、相互に可視化する格好の機会である。同僚の国語学の先生の発案で、「ポスターセッション」という形式で実施。模造紙1枚の範囲に「アウトライン」から具体的な資料などを貼付け、それを同級生や下級生が囲んで説明を聴く。この「1セット」を複数回繰り返し、概ね5名の発表者の内容を聴衆は聴いて質疑応答するというもの。それぞれの「囲み」の中で「対話」が醸成され、発表者も聴衆も相互に新たな発見を繰り返す機会となる。
レポートや論文の書き方をどのように指導するか、ということは現在の大学教育において大変重要な課題である。世間一般では「添削」という方法が浮かぶであろうが、1人の指導者が自分の「枠組」で添削を施すことには限界がある。基本的な「作法」を学んだならば、あとは学習者が自分自身をどれだけ変革していけるかが肝要となる。その「変革」には、あらゆる「他者」と出逢って「気付く」機会を重ねることが必要である。更には「卒論」の「読み手」は誰か?という問題も重要だ。それは「指導教授」にあらず、在学中の者を始めとする学科(講座)に所属する見果てぬ「後輩たち」なのである。たとえ本人を知らない人物が、その研究内容を読んだとしても、何らかに「気付き発見する」という「反応」と「変革」が生じることが大切であろう。
ただ「聴く」のみならず
自ら説明の枠組に参加する
「対話」が醸成された学生たちの表情は実に豊かであった。
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