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この世に生かされてーサザンLIVEの共感性

2015-07-05
「ここにいるのは
私一人じゃない
過去と未来が繋いだこの命」(サザンオールスターズ「平和の鐘が鳴る」より)

待望のサザンオールスターズLIVEを満喫した。3ヶ月ほど前にチケットが当選し、この日を今か今かと待ちわびていた。その間に、新譜「葡萄」の曲を繰り返し聴きながら、様々な己の思いをその曲や歌詞に沿って起動させてきた。「文学」を読むことがそのようであるように、楽曲というものも曲調に込められた郷愁や躍動、そして歌詞に込められた人としての思いを、一人の自己として「今此処」にしかない感情の受け皿に享受するかが大切なのだと思う。その個々の思いというものは、みんなそれぞれが違ってよいのであり、一様な解釈が強制されるわけではない。これは極当たり前のことであるのだが、あらためてそれを再認識する機会となった。今回のLIVEで僕は、桑田佳祐という人間の心の豊かさ、常に希望をもって前進しようとする生き方から、絶大なる勇気をもらった。

「歌うことしかない人生だけど、イカす仲間が奏でるは愛の歌」(サザンオールスターズ「はっぴいえんど」)より。まさに桑田佳祐は、そのものなのだ。「歌うことしかない人生」において、命を賭して「歌うたい」をやっているのだとLIVEから実感した。「アラ還」であると自ら称しながら、そのパワフルで繊細なステージ。ファンへの愛情が深い共感性となって、ドーム一杯に拡大して行く。いやドームを飛び出して地域全体に、更には海の向こうまで届かんとするような「思い」が其処にある。「アカン!」で歌い始める「Missing persons」に刻まれた「訴え」は、「絶望の海を越えた」先まで届いたであろうか。そんな切実な思いをもって共感した僕は、冒頭に記した歌詞の「平和の鐘が鳴る」とともに、心から感涙してしまう一幕となった。ことばは人に届く、そして音楽は世界を変える。そんな文化の力さえも感じさせる、桑田佳祐のステージに僕自身も、この荒んだ社会にあって、決して諦めずに希望の灯火を見つめて前進すべきではないかと、あらためて己の「気」を立て直した。

「色々とね、社会も変わって行きますけれども・・・」
されど桑田佳祐は常に「希望」を歌にし続けている
「またこうした逢瀬を!」「乗り越えなさい!」と「今此処」に僕らは誓う。
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