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シルクロードへの憧れ

2015-06-07
ロマンから始まる
その語の響きと想像する夢世界
少年の頃の憧れを思い出して・・・

全国大学国語国文学会夏季大会が、東京の大東文化大学で開催されている。公開シンポジウムのテーマは、「シルクロードの東と西を結ぶー文学・歴史・宗教の交流」であり、文学のみならず文化・宗教・歴史など様々な分野のシンポジストの方々から基調報告があった。一口に「シルクロード」とはいっても、概ね3つのルートが考えられ、仏教の伝播とともに文物の交易はもとより、文化が東西を往来したという、まさにロマンを感じる内容ばかりであった。嘗てまだ中高生だった頃、「異邦人」というシルクロードのテーマ曲が流行し、その雰囲気に魅せられて和漢比較文学研究がしたいという思いの原点になったことが思い返される。大学学部時代も「内陸アジア史」という科目を履修し、休講して現地調査にばかり出張し帰国するとその土産話が講義となる先生には、深く惹きつけられた覚えがある。

今回の内容で特に気になったのは、歴史分野の研究者からの報告で、現在の中国政府が「一帯一路」の構想を2014年に提唱し、陸と海のシルクロードの再現を意図し、歴史の連続性や輸送路と交易の統合を目指した戦略を施した世界システムを構築しようとしているというものであった。長安(現在の西安)や敦煌を中心としてそこから周縁的に文化が広がったという発想。長い歴史のなかでの文化伝播の恩恵と近現代史の混沌とした相互の解釈の均衡をもって考えることができないかなどと、人文学研究に携わる立場からは積極的に考え方を提唱したくなる。その上で、文学研究者の報告にあった、「シルクロード」「ブックロード」「ラブソングロード」という三つの道を想定する発想に高尚なロマンを感じ、自らが研究テーマとする平安朝恋歌においても、この道が大きく関わっていることへの好奇心が再び深く起動するのである。

言語・文学ひとつをとっても、
「東ユーラシア」とか「東アジア」という発想で考えてこそ
僕たちは初めて自国の文化を相対的に捉えられるのである。
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