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「はっぴいえんど」なら いいのに

2015-04-17
「旅の途中で羅針盤キミに預けたら
 船は何度も荒海越えてOh・・・」
(サザンオールスターズ「はっぴいえんど」より)

あまりTVを観ないので放映を確認しようもないのだが、ある大手旅行会社のCMで冒頭のフレーズがボサノヴァ風の曲調で流れ、老夫婦とその娘が「海街」のリゾート地へ旅をしている光景を映し出すのをご覧になったことはないだろうか。映像では娘がビーチを歩く両親を背後から遠目に眺めていると、二人は仲睦まじく手をつなぐというシーンがあって心に温かさが染み渡る。この曲はサザンの新譜『葡萄』に収められているのだが、開封して最初に聴いた時から溢れる涙に”襲われた”という、僕にとって実に感動的な曲である。大手旅行会社はともかく(社員である親友ゴメンなさい)、子どもが親の人生を背後から眺めその仲睦まじさに笑顔するというのは、何とも微笑ましい「旅」の光景ではあるまいか。

桑田佳祐さん自身でも、アルバム附録の『葡萄白書』で述懐しているが、愛する妻である「原さん」に対して言いにくい「ありがとう」の思いを込めた曲であると云う。同時にサザンやサポートメンバーへの思いも述べ、自身の「ふとした病で迷惑をかけた時の礼や詫びも入れてしまおう」ということらしい。それは歌詞の「決してひとりで生きて来れた訳じゃない」のフレーズに如実に表現されている。特に「言葉より そばにいて欲しい 眠れない僕の手を握りしめて」の歌詞部分では、今や僕も自然とこのフレーズを口ずさんでしまうようになった。人生という「旅」では、やはり誰かに支えられてこそ「荒海」を越えられるのである。そんな二人は「時は流れ 互いの良いところ 駄目過ぎるところ 知り抜いて」という関係であることが尊いのであろう。

僕も息子として背後から両親のそんな姿を眺めたい
「土砂降りの雨降る 嵐の後で
 昇る朝日がボサノヴァを歌っていた」
(サザンオールスターズ「はっぴいえんど」より)
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