落語とは人の気持ちをわかるということ
2014-11-22
コミュニケーションとは?小手先技術ではなくして
人間理解そのものである
3日間の落語ワークショップを終えた。親友といってもよい金原亭馬治さんは、忙しい中を日程調整し奮闘してくれた。彼が小学生に投げ掛けた言葉に、次のようなものがあった。「落語には色々な人が登場しますが、みんなはその人たちの気持ちになって一生懸命に演じていました。みんなのこれからの学校生活でも、お友だちの気持ちがわかるような人になってください。お友だちが嬉しい時でも、悲しい時でも、わかろうとすることが大切です。」と。
落語に限らず文学にも、様々な人たちが登場する。「登場人物の気持ちを考える」という問いは、国語授業の常道であるが、果たしてそれが真の人間理解に資するものになっているのだろうか?形式・体裁・建前のみでそこに迫ろうと妄想してはいないだろうか?落語は「笑い」の中にも、人間理解を建前抜きに促進させてくれる。文学の読みにも授業にも、もっと「笑い」があってもいいのではないだろうか。子どもたちの意欲的な落語の語り掛けを聴いてみて、あらためてそんな思いを強くした。
発信すれば、誰かの心の隙間に入り込む場合もある。
(ということをこの夜、親友と語って再認識した。)
小欄とて例外ではなく、ささやかに他者の気持ちを揺さぶっている。
理解と表現の狭間で、落語から学んだことは計り知れない。
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