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ミュージカルで育まれるもの

2014-08-29
幼児たちのコミカルな動き
18歳の熟練した歌と踊り
子どもたちの躍動が眩しい舞台

縁あって、地域に根ざした子どもたちを団員とするミュージカル劇団の公演を観た。年齢を超えて幼児から高校3年生までが、週に1回の練習を通してミュージカルの舞台を創る。まさに「幼保小中高一貫芸術表現教育」の実践である。幼い子どもたちは、先輩たちに憧れて歌舞を学ぶ。心の躍動が、そのまま身体表現になったような活き活きとした動きが印象的だった。

彼女たちの舞台を観ていると、みんなが「表現したい」という根源的な願望を持ち、それを素直に叶えているようであった。生育する段階で人は、己というものを動かし声を発し表情を創ることで、他者に訴えたいという本性があるのだろう。現に僕の数列前の観客席では、幼い子どもたちが抑え切れない衝動に駆られ、舞台上の振り付けの真似をして動き始めた。その「表現」を「行儀が悪い」などと抑制するのは、いかにナンセンスかは自明である。

ある意味で「学校」では、発達段階に並行して「表現」を抑制しているのではないだろうか。「理解」することこそ「学習」であるという頭デッカチな発想が、子どもたちの活き活きとした生育を阻害していないか。この劇団も高校3年生で「卒団」する「掟」があるという。だが卒団生たちのサプライズダンスによる身体表現や、司会進行役の熟練した「声」を聞くに、「表現」がいかに人を育んでいるかが、一目瞭然であった。

演じて踊って声を出す
人間の溢れる躍動を表現する
決して学力テストでは計れない学びが、子どもたちを育んでいた。
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