暴言こそが危うい
2014-08-07
69年目の広島平和への祈り
だがこの日のことをわからないという人も増えているという
担当する「学校図書館司書教諭講習」が、この日から始まった。午前8時15分には自宅を出ていなければならなかったので、その時刻に祈りは捧げられなかった。だが朝のテレビニュースを見ていて、言葉にならない怒りとやるせなさに襲われてしまった。長崎に体験学習に行っていた横浜の中学生が、原爆体験をした語り部の方に「死に損ない」という暴言を吐いたという報道を目にした。語り部の方は、「すべての被爆者への侮辱」と怒りを表明し、当該校の校長が謝罪したという顛末だったと報道は伝えた。だが、果たして大人が謝罪して済む問題なのかと、眉を顰めざるを得なかった。
話を聞かない生徒に対して、語り部の方が注意を促した直後の暴言であったという。怒られるということに耐性がなく、ただその時の感情に任せて、相手に攻撃的な言葉を浴びせる。その真因は何なのだろうか?ネット社会が急速に普及する中で、ライブ性ある話を聞くということに対してのモラルが極端に低下しているのではないのか。この国が平和であり続けるためには、防衛手段を姑息に”いじる”ことではない。こうした過去の惨禍に対して正対する姿勢を、次世代に継承していくことである。教育に関わる、そして言葉に関わる仕事をしている一人として、少なからぬ使命があることを再認識した。平和とは、大切な言葉を継承することである。
講習冒頭で、急遽この話をした。
奇しくも講習テーマは「読書と豊かな人間性」
学校は、図書館は、果たして平和に貢献できるのだろうか。
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