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休日出張の変遷

2014-06-21
研究学会へ向かう心意気
出逢いと発見のよろこび
休日出張への思いも変遷を重ねて

初任校である中高に勤務した若かりし頃は、休日といえば強豪部活動の応援であった。東京都大会に始まり、関東大会から全国大会に至る。夏は甲子園、冬は国立競技場と比較的メディアが好んで喧伝する競技において強豪であり勝ち進むため、学校の知名度はかなりのものだった。それと引き換えに教員である僕らは、休日も長期休暇も応援三昧だったと記憶する。

次第に休日は、自らが担当する部活動の練習や試合引率に費やされることになった。部活動で少しでも戦績を上げることを目指し、放課後も休日も部活指導をしていてこそ、教員として真っ当であるというような意識を持ち、他校の先生方ともそんな感覚で交流を拡げていた。20代のうちは、まだそんな青春夢物語から冷めやらぬ時季であったと、今にして回想できる。

30代になって、現職教員でありつつ修士課程で研究を再開してからというもの、休日の部活指導が辛くなった。修士課程の課題に雑誌論文執筆、そして修論へと歩むには通常勤務のある平日のみでは時間が足りない。自ずと休日のまとまった時間を利用しなければならない。そこが部活動となると、平日の睡眠を削らざるを得なかった。時に、好きだった部活動指導を反転し、怨むようになった。中には雨で試合が順延し、研究学会発表と重なり、やむなく他の教員に引率を無理にお願いした経験もある程だ。まったく、この時期の生徒たちにとっては、「悪徳な顧問」であったと謝りたい思いでもある。

大学非常勤講師となってからは、ようやく研究学会を最優先する休日が選択できるようになった。何ら憚りもなく「普通に」研究学会に出席できるということが、この上なき幸せに感じられた。もちろん「休日が潰れる」などと感じたことは微塵もない。そこで出逢う研究発表と先生方との会話が、今の僕を支えてくれている。こんな「回り道」をして、ようやく僕は研究者として「普通に」なれた。

今や専任として求めるだけの研究学会へ行くことができる。
まさに、休日に新たな英気を養うが如きである。
「普通に」できる幸せを忘れず、自らも発表や運営で恩返しをすべきと誓う。
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