「明日晴れるかな・・・」と囁いて
2014-02-19
毎日のような寒雨、ところにより大雪。身も縮こまり節々は硬直し気持ちも滅入る。
春の足音が早めに聞ける地と思い込んでいた幻想が、
尚更そんな心を刺激する。
ある曲に合わせて囁いた「明日晴れるかな・・・」
大雪に見舞われた地域の方々からすれば、甘えたことばは吐けない。だがその土地土地の生活実感として、”このようである筈”という思いに違える気候が続くのは、精神的な後退を強いられるようだ。断続的に降り続く雨、そして立春を過ぎても一向に暖かくならない気温。洗濯物もまともに干せず、ただ雨空を憎らしげに見上げるだけだ。
こんなときに僕を救ってくれるのは、たいてい桑田佳祐さんの曲だ。ほぼ運転中は、彼の曲ばかりを繰り返し聞いている。前述した精神状態を救ってくれたのは文字通り「明日晴れるかな」(「I Love you -now & forever」所収)という一曲。ワイパー越しの視にくい路面を凝視しつつ、ついつい声に出して囁いた。
「神より賜えし孤独やトラブル
泣きたい時は泣きなよ
これが運命(さだめ)でしょうか?
あきらめようか?
季節は巡る魔法のように」
神様はときに気まぐれ。「運命」という名の「孤独」や「トラブル」を人間に強いる。僕たちはそれをどのように「運命」だと解釈するかで、その後の行動も変化して来る。「あきらめようか」という方向に向かうのは簡単だが、そんな彷徨の合間にも「季節は巡る」のである。まるで「魔法」であるかのように。そしてその「巡る」に助けられるときがきっと来るものである。
「Oh, baby, You’re maybe.
「哀」無くして「楽」は無い
幸せのFeeling
抱きしめてOne more time」
雨なくして生物は生きられず、その恵みによってこの地球(ほし)で生かされている。人間は自分勝手な都合で、いつも天を恨もうとする。その恩恵をいつしか忘れて。もちろん「恵み」と呼ぶには甚だしい場合もある。だが人間存在というものは、それを「運命」として受け容れなければならない。その受け容れ方の機微が、様々な物語となって僕たちの生き方をまた潤してくれる。
「Oh, baby, You’re maybe.
もう少しの勝負じゃない!!
くじけそうなFeeling
乗り越えて One more chance.」
自分がどこまで登ったのか、定かでなくなる場合がある。1つ1つ重ねて来た積木が些細なことで崩れることも多い。”やけ”を起こして積木を自ら崩したくなることすらある。だがそんな刹那の感情で、「在りし日の己」を憎むほど馬鹿げたことはないだろう。いつしか実は「9合目」まで登っているのかもしれない。人生の坂道は暗闇ばかりゆえ「もう少しの勝負」を大切に。
「Oh, baby, Smile baby.
その生命は永遠じゃない
誰もがひとりひとり胸の中で
そっと囁いているよ
「明日晴れるかな・・・」
遥か空の下
」
「生命」は有限にして「永遠」などない。今という時を大切にしたいと考えるのは人情だ。だがどのような手段で大切にするかは多様である。それでもなお「誰もがひとりひとり胸の中で」同じように「そっと囁く」ことがある。明日の青空を願って、今をくじけずに生きる。様々な「情」の交錯を胸に秘めて、明日の晴れを信じ続ける。
本日も曇天なり。
それでも・・・
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