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野球選手の握手が人生を変える

2014-02-03
夢多き少年の頃、
自宅に近い球場でプロ野球を観ていた。
試合後は駐車場へ向かう選手たちを待った。
ほんの一瞬でいい、
憧れの選手と握手がしたいという一心で・・・

当時はまだ選手専用の通路等用意されておらず、多くのファンの中を選手は通過して球場に隣接した駐車場に向かっていた。僕たちファンは、とりたてて警備員に規制される訳でもなく、自分たちが思い付いた計略で好きな選手が通るあたりに”張り込む”ことができた。そんな少年としての”挑戦”を繰り返しているうちに、”成功”の一瞬が訪れる。僕が当時大ファンだったのは、高田繁さん。そのクールで優しげな表情を間近で見上げたとき、「男」とはこうあるべきだというような人生の指標のような存在だと実感したのだった。そして右手を差し出すと、しっかりと握手をしてくれた感触が今でも忘れられない。

日本シリーズとなれば選手たちは現在のように高層ホテルではなく、当時は下町にある純和風旅館を宿舎としていた。少年はその場所を限られた情報から懸命に突き止め、自宅から自転車で試合ごとに”通った”。TV中継の試合が終わると同時に自転車のペダルを漕ぎ出す。約15分でその旅館に着いた。しばらく張り込むと、ユニフォーム姿の選手たちが、狭い路地ゆえ旅館の前までバスが付けられないので、路地を歩いて旅館の門までやってくる。その時、初めて王貞治さんに握手をしてもらった。噂通りのマメだらけの肉厚な手の感触が今も忘れられない。その時、少年は「何よりも誠実に誠実に野球に取り組もう。」と心に刻み、文武両道を実行する誓いを立てた。たぶん、この時の握手で僕の人生は大きく変わったと今でも思っている。

プロ野球選手は、少年少女に夢を与える。自明のことであるが、時にその”意識”に欠ける選手がいないわけではない。前述した2名の偉大な選手は、一介の少年である僕へのたった一つの握手を大切にしてくれた。キャンプ地で多くの選手を見て来た”大人”として、「違う意識の選手」を見たときの失望感と怒りは計り知れない。僕の教員としての初任校がスポーツ強豪校であったため、プロ選手となる者が多かったが、中には”天狗”になる生徒も散見された。彼らの”大人”に対する傲慢な態度・表情と、キャンプ地で見る「違う意識の選手」のそれとはどこか重なるものがある。野球だけ上手ければいいのではない。高校の教員は、人としても成長して欲しいと願っている。それはまた、多くのファンの願いでもあるだろう。僕は大袈裟に言えば、”そこ”にこそ日本プロ野球の未来がかかっているのだと切に思う。

キャンプ地で松井秀喜さんに最接近できた。
彼は温かい笑顔で少年少女のサインに応じていた。
メジャーのスターにもなった選手が、である。
いやむしろ、メジャーの空気を吸ったからこそ更なるファンへの敬愛があるのだ。
松井さんに、日本プロ野球を根底から変革する起爆剤的存在に、ぜひなってもらいたいと願う。
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