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体験に勝るものなし

2013-11-12
どんなにことばを尽くしても及ばず。
体験に勝るものなし。
表情が変わる、意欲が湧く。
そこに生きる活力がある。
数週間で人は変わることができる。

教員免許取得に関わる介護等体験活動の委員をしている。8名の学生の指導担当であり、彼らが無事に施設で体験活動をする為の指導をする役割を担う。先月末から週末を利用して6日間に及ぶ体験を学生たちは終えた。その事後報告会を実施した。

そこでまず気付いたのは学生の表情が実に豊かになっていたことだ。特に事前指導の折に、遅刻した一人の学生などは大変明るい表情に変わり、希望を見据える眼に”進化”(本人の弁)していた。支援学校で多くの子どもたちに接することで、教員志望としての意志や、生きることの意味を見出したのではないかと僕は受け止めた。

何事も体験に勝るものはない。どんなに巧妙なことばを〈教室〉で投げ掛けても、所詮「机上の空論」でしかない場合が多い。知識や理念を学ぶことも学生としては重要なのであるが、やはり自己変革を起こすような「体験」こそ必要なのだと実感した。人が人の輪の中で、自己を投げ出し、自己を見つめる。そのふれあいの中でこそ学ぶものが大きい。

教育実習を含む大学でのこうした体験が、やや形式的であったり委託先に対して迷惑が掛かり過ぎる状況などを、他大学の教員から聴くこともある。だが僕が勤務する大学では、こうした介護等体験活動、2年次の附属校参観実習・3年次附属校実習・4年次公立校実習と段階を追って、有意義に機能していることが確認できた。

振り返れば、僕自身は文学部であったせいもあって、体験よりも書物に向かう時間の方が遥かに長かった学生生活であった。それゆえに、学部卒業後は学校現場を希求する気持ちが高ぶったのであろう。まずは研究よりも現場を選択した。だがやはり研究が諦めきれずに現職教員のまま大学院に通った。その「実体験」を通して得た意志が、本気で研究に取り組む姿勢を造形した。

思考は何よりも大切である。
だが、思考のみでは自己満足に陥るだけだ。
体験して初めて見えて来るものがある。
躊躇することなく、体験すべき現場に歩みを進めよう。
思考と行動が相俟って、新たな自分に出逢うことができる。
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