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量より質への転換

2013-10-24
学校で学ぶべきこととは?
大量の知識や入試対策なのか。
否、自ら考える力こそ必要なのではないか。
課題量よりも授業で思考すること。
ある高校の授業見学で感じたこと。

公開授業に足を運んだ。3日間、保護者は勿論、県民に門戸を広く開放し授業を公開している。1日で数時間に限定された公開授業を僕自身も勤務先で経験したことがあるが、多くの教員が「公開授業向き」の普段とは違う授業を行っていたように記憶している。だが、3日間フルタイムとなると事情は別のようだ。日常からどんな授業を行っているかが問われる。真の”公開”を意味した学校行事であると受け止められた。

かねてから、入試対策だけの視野狭窄的な授業は、果たして高校学習のあり方としてどうなのかと疑問に思うことが多かった。その大学入試そのものが、十分な思考力を問うものになっていないという問題もある。より技術的に、小手先の解答方法が大手を振って通行する。入試も勿論であるが、その後の生きる糧になるような思考力を養うのが、本来の高校教育のあり方だろう。国語でいえば、ことばへの興味・ことばが含有する文化的背景・物事への批評的思考・文学を通して他者の多様な生き方を知る等々、マークシート式解答方法では判定できない、思考の深度を学べる機会でありたい。

こうした観点から、この日公開授業を拝見した高校の方針には大変共感できるものが多かった。今後、大学附属中学との連係を一層深め、思考力を養う学習のあり方にいついて、まずは国語の上での実践や研究を推進していきたいと考えている。まずは、どこかがモデルを提示する必要がある。思考力を付ける為に自主的な学習姿勢を身につけることが、入試にも社会に出てからも通用するものであるということを証明するためにも。

センター試験も改革の方向というニュース。
長い間、号令のみで放置されてきた大学入試改革。
大仰に言えば、日本人全体の思考力の問題でもある。
詰め込むのではなく柔軟に思考する。
世界の中で、僕たちの立ち位置を見据えるためにも。
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