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視線を定めないとミルクがこぼれる

2013-10-11
手に持ったカップに並々とカフェオレ。
柄を持って机まで運ぶ。
ふと他のことに気を取られて視線を移す。
するとカップに表面張力のミルクがこぼれてしまった。
手にしたものに集中せよという天からの警句なのか。

毎朝、小欄を書く際には目覚めのカフェオレをお供にしている。現在の居住地では新鮮な地元産牛乳が手に入るので、この選択となった。しかもカップに注ぐと毎度のように並々となってしまう。台所でお行儀悪く少々表面を啜ったりもするのだが。この日は、珍しく多めのミルクを床にこぼしてしまった。もちろん「こぼれたミルクを悔やんでも仕方がない」という成句を思い出しながら、床を雑巾で拭いたのだが。

こぼして即座に、視線をカップから他へ移したことが原因であると察知した。妙な行動の”効率化”を考えてしまうと、一度にあれもこれもとなって、むしろ作業に失態が生じるのだ。片手で軽々と持てるカップであるが、その一点に集中して歩むべきなのである。これはどうやら他の様々な行動でも同じことが言えそうである。

大学では3年生5名をゼミで担当している。いわば僕自身という珈琲カップの中から、将来へ巣立とうとする学生たちがいる。学問上の指導はもちろんであるが、生活や今後の進路などについても、すくすくと育つ苗のように伸びて欲しいと願う。この日は、そんな小さなカップの中で、懇親の場を持った。先月行われた教育実習の慰労や、後期授業も頑張ろうという主旨に添えて、ゼミ生の中で国体の弓道競技で全国3位となった学生のお祝いという意味合いもあった。前期以上に家庭的な雰囲気が醸し出され、気分のよい一夜となった。

研究を始め、大学教員としてやるべきことは山積している。だがまずは手元のカップの中の生きた苗を育てることが肝要であろう。視線を定めて集中してやるべきことをやるべきときに実行することの大切さを感じる。そういえば、高校教員としてソフトボールの指導をしていた時に、次のようなことを部員に説いていた。「守備で捕球から送球までを速くするには、一つ一つの動作を確実に行うことが大切だ。」ということ。打球に反応した一歩目の出足、確実に捕球する為に視線はボール、送球先へ向けてのフットワークと視線の固定、そして腕をしっかりと振って投げる、更に次の事態に備えたベースカバーへ。数秒の間の一コマ一コマに集中することが何より大切なのである。

速く効率よく行動したいなら、
手元の液体をこぼさないような堅実さが必要である。
あれもこれもと欲張り、視線が様々な点にぶれていやしないか?
今、その”今”を大切に歩まねばなるまい。
バランスとは、適所での一点集中が生み出すものなのであろう。
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