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腕を組んでいてはなりませぬ

2013-08-29
授業・講習で自分が”当たる”か否か。
座席選択の心理には、これが大きく影響するであろう。
すっぽりと半円を描くように教壇前は空席となるものだ。
だが、無条件に全員が当たるとしたらどうか。
しかも予告もせず、突然に・・・。

教員免許更新講習を”お手伝い”した。今年度は初任であるため正式な担当であるわけではない。同僚の先生が「古典」を扱う講習を実施するので、その「朗読」分野について、講習の一部を担当することになった。扱った教材は『平家物語』であり、僕の講習となれば講義調ではなく、必然的にワークショップを行うことにした。

昼食後の午後1番の時間帯。まずは僕が過去に指導した学生の「平家物語群読」の映像を見ていただいた。その後、10分間で「教材の特徴」「意義と方法」「群読の効用」の3点を簡潔にお話した。そしていよいよ「即興!」のワークショップへ。6〜7人のグループに分かれ、協議が開始された。以前の経験では、こうした「講習」で参加型ワークショップを実施すると、やや毛嫌いする方がいないわけでもない。特に”学校の先生方”というのは、自らは〈教室〉で生徒を指名し発表”させる”のだが、己が発表となると尻込みする傾向が見られることもあった。ただ”腕を組んで”、「講習を”聞きにきました”」という表情を浮かべて腰が重いことも・・・。

ところがこの日のワークショップでは、班を構成しお互いの自己紹介も儘ならぬにもかかわらず、積極的に協議を開始してくれた。しかも講習全体の時間の関係で、協議時間は20分強。班を構成し活動をするには、お互いの素性を知り、加減を知り、年代や性別等にも考慮しながら、誰かがリーダーシップを発揮して纏めていくしかない。こうした関係作りに当てる時間は、ほぼ皆無である。やや「乱暴なワークショップ」」と自らの企画を自虐的に揶揄し、理解を促した。しかし予想以上に参加した先生方の姿勢は前向きであり安心できた。

20分のちに発表へ。「即興」とは思えないほどの個性的な群読が展開された。今回の教材は那須与一が活躍する「扇の的」の場面。弓を射る前の与一が唱える”台詞”は、ソロの見せ場ともなる。各班では、まずその与一役を誰にするかということを、協議の端緒としてスタートすることを僕から提案したことが、個性の発揮に繋がったようにも思えた。

少人数班別学習活動は、今後の教育では必須の授業方法であろう。「集団一斉教授」型の利点も活かすべき分野では活かしつつ、個の思考を相互に表現することで撹拌する活動が必須であると考えている。受身一辺倒で1日6時間の「免許更新講習」は、たぶん僕自身でも耐える自信はない。「理解」したことを「表現」する場面が求められるであろう。

発表を見終えて、余韻に浸る間もなく附属校へと出張。
その道すがら、こんなことも考えた。
教員・学生・院生・一般の方々を問わない「朗読ワークショップ」の開催である。
「免許更新」といった制度に囚われない、自由で時間に制約のない「声」のひととき。
「朗読は人を繋ぐ」という理念を、まさに実践する場を創成すべきであると、
この日参加した先生方に教えられた。

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