酔い語りの夜
2013-08-14
良質なお酒と語れる場所。帰省として実家を訪れるのは常道だが、
他にも必ず寄りたい処がある。
今現在の己を映し出してくれるところ。
人生を楽しむ酔い語りの夜。
もう4〜5年前になるだろうか。ある方を支援するために集まった新年会の席上、何人もの人々と新たな出逢いがあった。それまで教員という範疇で生きて来た僕は、その殻を破り視野を拡げようと考えて一人でそこへ足を運んだ。爾来、その出逢いによって、人生が支えられるほどの恩恵を被っている。まさに「邂逅」という語彙が適するこの出逢いなくして、今の僕はないかもしれない。
出逢った方の一人が経営するBar。良質な酒を楽しむのみならず、温厚な会話が存分に味わえる。常連さんたちとの人間的な関係もよろしく、僕が己を振り返る際には、必ず座るカウンターの一席である。各界の方々の人生模様がその一つ一つの席には立ち現れ、未知の分野のことをどれだけ身近に感じて来たことか。ささやかなカウンターでの酔い語りが、果てしない世界観へと誘うようでもある。
お盆休み前ということもあって、閉店後に場所を変えて店主と酔い語りは続いた。小欄に書き記すのは憚るようなことも、自然と口をついて店主と語り合えた。今現在の自分を人に語る。それは、簡単なようで実は難しいことなのである。それほどに己の間口を開いて向き合える方というのは、そうそういないからである。
酔い語りの末、またまた自分の路が見えて来た。
何にも代え難い貴重な時間。
どんな喜怒哀楽に遭遇しても、
「人生を楽しもう」と思える境地。
紛れもなく僕が帰る処がそこにある。
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