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立秋とともに

2013-08-08
暦の上では「立秋」、
まさに観念上の季節推移。
人の実感とは異なるところに一つの”思想”がある。
元来、中国に由来する暦法ゆえの差異もあるのだが、
人々が季節に対して無頓着になって拡大した違和感もあろう。

ほぼ大学前期にすべきことも終了。立秋とともに夏期休暇という、やや齟齬のある自然と人事。それでも既に新米が収穫(日本列島南部ゆえ)されているとか、蝉の鳴き声に変化があるとか、微妙な推移が発見できないわけでもない。五感を澄ませば、「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」(古今集歌)といった繊細さに至ることも可能だ。

一つの区切りとして同僚の先生方と、ささやかな宴の場を持った。夏期集中講義で大学に来られている先生も含め、文学や教育談義に花が咲いた。よい授業とは何か?文学を読む力を持つことで、拡がりのある授業展開が可能になる。そして何より、〈教室〉にいる子どもたちの現実に、真摯に向き合った授業にすること。杓子定規な技術のみに頼らない、人間としての対応が授業の基本だという話になった。こうした経験ある先生方と話すことで、新たな学びがある。素晴らしき邂逅のある宴となった。

宵のうち、夜風に吹かれ芳草の香りを感じて帰宅。
あらためて文学を読み込みたい夏が眼前に開けている。
もう1日、この地で素敵な時を過ごし、暫くは帰京の段となる。
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