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「落語」「対話」「共感」

2013-07-12
生活科教育研究全3回担当の最終回。
この日のテーマは、「落語と対話」。
2回にわたって「コミュニケーション」「ことばの力」について考えて来た。
千秋楽にあたり「落語」の実演をライブで聴く。
そこから何を自らの内部に「創り上げる」か・・・。

寄席に足を運んだことのある学生も稀である。「落語」というとせいぜい「笑点」しか思い浮かべることができない。素人落語ながら、〈教室〉で落語ライブを実行する意味をひしひしと感じた。少々ばかり「落語」の概略を説明し、いざホームセンターにて1200円で購入した座布団を設置した特設高座に上がる。スマホで音源検索して、そこから出囃子を流す。高座に上がり自らスイッチを切る。そこからは再び噺の世界に没頭した。

今回は新ネタも模索したが、噺の内容のわかりやすさやマクラの振り方が適切にできる持ちネタ「紀州」を実演。新たにネタ数を増やして行きたい気持ちはあるが、既習のネタの熟練度を上げるのも重要だと考えたこともある。やはり今回あらためて実演してみて、このネタは既に身体化されていることが自覚できた。ほぼ作為を持たずして、換言すれば頭の中で筋を追わずして、下げまで語り尽くすことができる。同時にマクラや挿話の振り込みも自由自在である。そして実演過程では”没我”的フロー状態に入り込める。

今回は、僕の落語を聴いた後に、B4用紙1枚にその内容に「自分なりの意味付け」を創造し、個々が〈教室〉で今できるあらゆる手段を講じて表現していくのが課題。まずは20分の「自己との対話タイム」で、自らが聴き(感じ)取った「落語」をことば・絵・チャート等で表現する。その後、「他者との対話タイム」を10分間。周囲と意見交換し、自らの解釈がどのように変化するか、まさに「対話」を試みる。そこで付け加えたり修正したりする内容は、課題の中に色を変えて示す。そして最後に「仕上げタイム」の10分間で計40分で表現課題を創り上げてもらった。

学生には課題以外にも感想を書いてもらったが、概ね「自分の中で新たな意味付け」を「落語」に対して持ったようだ。同時にこうした”語り”が教員としての授業力として大変有効であるという認識も多く示された。「直接体験したことから、自己を知り他者との関係性を築く」こうした生活科の趣旨にも沿う内容を、学生に3回を通じて提供できたと思われる。

そしてまたこの日の授業には、同僚の先生や大学院生も参観に訪れてくれた。学生以外の聞き手がいるというのは大きな力になる。もとより130人ぐらいを前に高座に上がれるというのは、何より「単位取得」の力であるのだが、聴衆は多勢で多様であればあるほど燃えて来るのは確かである。
このように多くの聴衆に支えられて、「落語と対話」の授業を終えることができた。実は〈教室〉に集まった学生のみならず、投影機材を貸し出す「支援室」の方々にも、一方ならぬお世話になった。この場をお借りして感謝申し上げたい。やや慌てて一人での準備に
追われていた僕を、一言で沈静化させてくれた。ここにも「対話」があった。僕を冷静に見てくれていた賜物である。(とだけ記しておこう。)

これは真面目に通常の「国語教育」の授業内容にも、
「落語プログラム」反映すべきであると考え始めた。
その為には自らの落語の力を増強して行かねばなるまい。
まあそれ以前に、「落語」に興味ある学生もいるようなので、
存分に「落語世界」を楽しむ小さなゼミぐらいから始めようか。
それを基盤に「学生落語寄席」を開こうか、などと妄想は拡大する。

「落語」・「語り」・「ことばの力」
「国語」の教科外からこれを見つめることのできる好機であった。
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