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瞬間本気モード

2013-06-26
枕・前置き・ウォーミングアップ
風呂に入るには掛け湯。
準備運動に音合わせ。
事の始まる前に行うべき動きの大切さは常に説かれる。
だが、特に知的活動の場合は少々事情が違うように思う。

机に座った瞬間本気モード。この入り方が最近重要であると思う事が多い。様々な雑事、会議、出張等が入り込んで来る日常において、いかに本を読む時間や思考する時間を確保するかが課題だからである。筋肉や心肺機能を使う運動であれば、徐々にというのが好ましいのは自明だ。準備の大切さはアスリートの行動を見ていればすぐにわかること。だが、脳活動においては肉離れや呼吸困難に陥ることはほぼないといってよいだろう。

先日、ある方のTweetを見ていると「本は時間のある時に読んではいけない。時間があれば思考をすべきである。」という趣旨の名言(出典を忘れてしまいました)を引用しているのが目についた。また、子どもたちが「読み聞かせ」を好きになる一つの方法として、見えるところ手に取るところに絵本を置いておくという習慣があった。双方とも「読みたい」と思った瞬間本気モードになるべきだという趣旨のことを伝えたいのであろう。

枕詞に序詞・昔話の導入・落語の枕等々「前置き」が日本文化的特徴だといえるとすれば、瞬間本気モードは西洋的文化の発想であるといえるのであろうか。西洋的発想では、プレゼンの冒頭でいきなりサプライズを好む傾向も見られるかもしれない。もちろん日本国内でも、関西気質においてはもったいぶるのは聞き手をイライラさせ、”掴みが肝心”という傾向もある。俳句の一句目のことばと切れ字というのは、瞬間本気モードの結果かもしれない。

詳細な文化論はさておき、日常での瞬間本気モードはお勧めだ。
授業の場合は、なかなかそうはいかないのだが。
せめて自己の活動の中では励行できる習慣である。
もちろん、”前置き文化”も場面によっては有効であることを認めた上で、
”短時間差し込み読書”などへの発展が期待できる。
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