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かけがえのない親友

2013-06-21
どんなに経験を積んでも、
どんなにわかっているようなつもりでも、
自分の心を勘違いして捉えてしまうこともある。
そこで求められるのが鏡となってことばを返してくれる人。
かけがえのない親友。

人生は旅のようである、とは過去に幾多もの詩人たちが語って来たことである。旅というのは、同じ光景にまた出会うこともあるが、全く知らない光景に出会うことの連続である。その未知の光景に出会った時に、素直に感動できるかどうか。自分は「知らない」ということを意識できるかどうか。”大人”になればなるほど、そこで「知っているつもり」になってしまい、純粋な感動から遠ざかってしまう。自ら旅の価値を貶めてしまう。

「知らない」ということを素直に伝えられるのが、誠の親友であろう。恥も外聞もなく、自分が愚かであることを伝えて、それに対して同等な立ち位置から柔らかなことばを返してくれる人。その相手にしかわからないような”聖域”のような呼吸で、期待できる返答をしてくれる人。勘違いしていた今から目覚めさせてくれる人。まさに”文学”が語り出すような、珠玉のことばを提供できる人。決してそれは高尚なことばではなく、あくまで日常的なことばでそれを語れる人。それが親友であろう。

人は一人では生きられない。
その理由は自分でも自分が十分にわからないからだ。
いや、自分というのは他者の中に存在しているからだ。
だから親友が必要だ。
かけがえのない文学に出会うように、
かけがえのない親友に出会ってこそ人生は豊かになる。
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