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「イノシシに出会ったときはあわてずに!!」

2013-06-05
4月年度始めの「声」に関する授業で行うワークショップ。
著名な「春が来た」の歌詞をミニ群読する。
「山」「里」「野」に分かれて読み、それぞれの定義は、
「自然」「人間」「共生」ということになる。
「野」というのは「動植物と人が共生する場」ということだ。
(竹内敏晴氏が行っていた「声」のワークショップを活用したものである。)


大学の掲示板の前を通ったら、次のような目を惹く掲示があった。

「イノシシに出会ったときはあわてずに!!」

どうやら大学学部棟のある敷地内で「夜10頭程度の親子と思われるイノシシの集団が目撃されています!!」ということらしい。以下、実際にイノシシに遭遇してしまった際の注意事項が3点。「こちらから何かしない限り突然襲ってくることはありません。」・「出合い頭の遭遇で被害を受けないよう、」という意味で「音」や「光」で「人間の存在を知らせる工夫をしましょう。」。そして重要なのが「追いまわしたり石を投げたりすると、逃げ惑うイノシシが第三者に危害を及ぼすことがありますので、そのような行為は絶対にやめて下さい。」というものであった。全ての前提として「通常、イノシシは臆病な動物なので、」ということである。

ふと思い出したのが、アメリカのとある国立公園に旅していたときのこと。その周辺には「マウンテンライオン」(体長1m程度か)が出没するらしいのだが、その注意書き立て看板には、遭遇したら「Fight back」すべきと書かれていた。動物の性質を考慮した対策であろうが、ある意味でアメリカ的な発想であるとも思えた。

「里山」という理念が提唱されたのはもうかなり前のことであっただろうか。「動植物」と「人間」が共生する場を大切にしようという趣旨であったと記憶する。冒頭に記した「春が来た」の歌詞でも、「野」において「自然と人間は共生」するという理念が前提となっている。「野」まさに「Field」、僕の勤務先のキャンパスには、農学部の広大なフィールドもある。

若者が人生に船出する大学時代を、「自然との共生」を体験できるキャンパスで過ごせるのは貴重だ。イノシシが出没するといえば、即座に人間が”被害”を受ける可能性を考えてしまいがちだが、「山」にキャンパスという「里」を造成したのは人間だ。「臆病」なイノシシは自らの子どもたちを守る為に気が立っているかもしれない。だが我々人間こそが後から”お邪魔”しているということを忘れずに生活すべきであろう。

奇しくも「歴史的にも固有の領土」とか「支配」という言葉が報道から聞こえて来る。
全てを「里」にしようとする人間の我欲。
「歴史」や「実効」は所詮人的行為である。
それ以前から悠々として「山」やそして共生の領域である「野」が、
いずこにも存在する筈だろう。
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