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新年度の風景

2013-04-10
多くの大学では授業が開始される頃。半期15回実施し7月中の試験を睨み、中には第1週から開始している大学もあるようだ。春休み中に人影の少なかったキャンパスに学生の流れが戻る。始業時間目指して学生たちの波が構内を往来する光景は何ともいいものである。

キャンパス内の動線を考えたとき、移動に余裕があるか否かというのも大きな問題である。僕自身は都会にある日本でも有数な人口密度の高い大学出身であるため、人並みをかき分けるかのごとく次の教室に移動したのが思い出される。もちろんそれは講師として勤めているときも同じ。エレベーターを使用しようとするなら、かなりの待ち時間を覚悟せねばならない状況でもあった。

休み時間の長さも重要。同じ校舎内ならともかく、他の号館へ移動しなければならない場合には、余裕もないことが多かった。特に街中の交差点を越えて隣接するキャンパスへの移動は、かなりハードであった覚えがある。休み時間が10分しか設定されていない場合、必然的に授業開始そのものを教員が暗黙の了解で見合わせている状況もあったと記憶する。

このような僕自身の学部・大学院学生時代と講師時代の経験からすると、現在の勤務先のキャンパスの学生移動状況には余裕があるように感じられる。まずは休み時間が無条件に20分設定されている。これは学生のみならず、教員にとっても授業が連続した際などに大変ありがたいことだ。また僕の所属する学部校舎の構造が、研究棟と講義棟に分割され渡り廊下で繋がっているために、研究棟において授業移動のための喧騒に出くわすことはない。学生たちは講義棟の比較的広めの階段で、余裕をもって移動しているように見受けられる。

キャンパス環境が学生生活に与える影響は大きいだろう。勤務先のキャンパスでは、始業のチャイムが鳴るのだが、その時間には中庭などが静寂とした状況になっているのに、ささやかな驚きを感じた。僕が育った大学では、チャイムなど鳴らない。(ゆえに高校教員の頃「大学ではチャイムが鳴らないものだ」と高校生に説いていたこともあった。)そして、授業開始時刻からこそ移動の”本番”という感覚があった。「都会」ー「地方」という二項対立のみでは考えたくないのだが、やはり人口密度が生活に与える影響は無視できないだろう。

授業初日。
学部の垣根を超えた共通科目が多く設定されている曜日ということで、
僕自身の担当授業はなかった。
ゆえに傍観者として感じたことども。

さて、本日が初授業となる。
当事者となった時に何を感じるか。
聊かの緊張感とともに、大変楽しみでワクワクしている。
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