決意と覚悟の開幕
2013-04-02
1枚の紙の重みを両手で受ける。これまでは封書を開封し、1枚の紙に希望を絶たれること幾度となく。
この時が来るのを決して諦めず七転八倒の日々。
いま「よろしくお願いします」のことばに身が引き締まる。
新たな舞台の幕開けが、まさにここにある。
この数日間、頭の中で再生が繰り返されている映像がある。イチローがメジャー移籍を発表する記者会見で、シアトルマリナーズのユニフォームに袖を通した場面だ。ネクタイ姿でシャツの上からユニフォームを羽織り、1回転して“決めて”みせたイチローの決意と覚悟に満ちた笑顔である。彼はどんな時でもユニフォームにこだわりがある。「僕ほど似合う者はいない。」「似合わないはずがない。」と。
未知の世界に飛び出す際に、これほどの“決意”と“覚悟”が表現できる人間もそうそういないだろう。期待外れな成績であれば、“格好をつけた”入団会見が酷評されること必至であるからだ。現に当時、日本の野球評論家の中には、彼のメジャーでの活躍を過小評価する者も少なからず見られた。だが、イチローはその“格好”に見合った成績をメジャー1年目から打ち立てた。
野球に限らずスポーツ選手の場合は、結果があまりにも明確に可視化される。ファンを魅了する“商売”であるプロ選手なら尚更であろう。だが、“プロ”という意味では、どんな職業に従事してようと同じではないのか。給与の為だけではない、“生き方”を賭した歩みを見せるべきであると強く思う。反転すれば、“生き方”を見せることのできる職業に就いているのは、何よりも幸福なのである。それに驕りや甘えは禁物であろう。
これもイチローが常々語ることば。
「好きなことを職業にしているのだから、
どこまでも極限まで自分を追い込み、高みを目指しますよ。」
僕も新たな舞台で新たなユニフォームを纏う。
決意と覚悟に満ちた1日。
今まさに次の舞台が幕を開けた。
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