おお!萬葉集研究会
2013-02-13
学生時代のゼミというものは深い思い出があるものだ。僕の場合、学部のシステムにゼミなる制度がなかったので、国文学会学生研究班というグループに所属した。それが「萬葉集研究会」や「古今集研究会」であった。広く古代和歌を専攻とする上野理先生のもと、多くの個性的な学生が集結していた。和歌に対する活発で厳しい議論に参加するうちに、自ずから研究のあり方を学び卒論へのテーマを絞ることができたと記憶している。また、研究会の時間のみならず、その後の呑み会も楽しかった。酒好きの先生のもと、多くの参加者が酒を吞みながら更なる話題に花を咲かせた。先生と親しく話ができる機会が次第に拡がり、様々なことを学ぶ機会となった。そして和歌が詠まれた舞台となった、奈良・明日香への旅行も行われた。
卒業してからも、OB会と称して呑み会も行われ、何年かに1度は旅行も行われた。奈良・明日香を懐かしみまた伊勢などにも行った思い出がある。こうしたOB旅行にも先生はいつも付き合って時間を提供してくれた。その先生も2007年には鬼籍に入られた。するとここ暫くは、メンバーが忙しい年代でもあり、集まる機会も減少していた。ところが、ここに来てFB上でグループが出来上がった。その流れもあり、久し振りに僕を含む5名のメンバーで酒を酌み交わす機会を得た。
あらためて感じるのは、
再び原点たる『萬葉集』を精緻に読んでみようということ。
若い頃には理解できなかった古代和歌の深淵に今一度挑むこと。
研究対象として、そして教材として、
多くの人にその素晴らしさを伝えること。
その仕事に邁進してこそ、先生への恩返しとなる。
久し振りに集まったメンバーの話を聞いてそう決意した夜であった。
おお!萬葉集研究会
素晴らしき先輩・仲間たち!
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