接続詞をどう読むか
2013-02-09
「空欄に最も適当な語を後から選んで入れ記号で答えなさい。」よくある「国語」の試験問題である。
前後関係を考えて主に「接続詞」の使い方を考えて解答する。
問題作成者としても実に簡易に施せる設問である。
ではその目的は何か?
ある朗読会の打ち合わせをしていて、読むべき素材を検討している際に、「接続詞」が殊に気になった。三つの接続詞で繋がれた文章は、それぞれの接続詞によって区別され、独立性を持っているかのように見えた。極めて短い文脈の中で、「接続詞」の響きがどのように全体の意味に効果的に反映されるか。そんなことが妙に気になった。
「接続詞」ののちにやや空白を入れるべき「、」(読点)。ここで聴き手に色々なことを考えてもらったらどうだろう。伝統的な和歌披講の形式で講師(こうじ)と称する役割の人が読み上げるとき、各句で長目のポーズを入れて、和歌の展開を聴き手に想像させながら、いわば“もったいぶって”披露されるという展開を応用してみたらどうだろうかなどと考えてみた。
様々な「文章作法」といったことが書かれた書物にも、「接続詞」の使い方が説かれている。空欄にしてあるところを考えるのではなく、それに続く展開を考えてもらい、その後に実際の文章を読む。朗読の中でも聴き手にそのような“思考”を運ぶ方法があるのではないかなどと考えてみた。
一つの試案の覚書。
脈絡のほとんど見えないことばを朗読する難しさ。
詩のことばとの違いなどを比較してみるのもいい。
こんな朗読会そのものの「接続詞」のような今日の記事。
構想する楽しみ。
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