誕生日は誰と祝いますか?
2013-01-21
己の誕生をいち早く知り、喜んだのは誰だろうか?
当然ながら
産んでくれた母
そして父だ。
ならば誕生日というのは、
その両親・家族に感謝を捧げる日でなくてはならない。
生育段階でともに生活していた家族も、
いつしか各自のペースで日々を過ごすようになる。
それだけに誰かの誕生日ぐらいは時間を共有すべきではないのか。
母と妹がともに10月生まれ。
父と僕がともに1月生まれ。
という特徴のある誕生日月を持つ家族。
僕が幼少の頃から、子供たちの誕生日に親の誕生日を“統合”して、
祝っていた記憶がある。
ということで甚だ久し振りに
この4人で家族誕生会を僕の自宅で開催した。
幼少の頃に食事をしていた4人が
改めて食卓を囲むというのは何か特別な感慨があった。
今の日本に必要なのは、こんなささやかな時間なのではないだろうか。
(と自らの行動を大仰に美化してみたりもする。)
両親と妹がそれぞれ家に帰り
大河ドラマに引き続き、NHKスペシャルを観た。
「老人漂流社会」と題されたそのドキュメントは、
悲し過ぎて涙が止まらなくなった。
懸命に生きて来た人生の後、
高齢となった晩年になぜこんなにも、
悲しく切ない思いをしなければならないのか。
高齢者が自らの“居場所”を探し
病院や施設を“漂流”する社会。
核家族化が当然となった経済優先社会、
そして自己責任が強調される新自由主義的構造改革の果て。
震災後に「絆」などという語彙が声高に喧伝されるのは、
実は備わるべきものが日常に無かったから。
この高齢者の割合が急増する列島では、
個人の尊厳さえ危ぶまれる事態が頻発しているのを知った。
自分は幸せだ。
両親と妹で行うことのできた誕生会の意味。
奇しくも、それを心底確認できる1日となった。
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