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特技としての乗物睡眠

2012-10-27
記憶にないほど久し振りに夜行バスに乗車した。本年GWの高速道での衝突による悲劇の記憶も生々しいまま、この予約を確定する際に一縷の躊躇もなかった。勿論、乗務員2名と走行距離の関係は確実にチェックした。また夜行バスを選択する理由には、僕自身の性癖があることも大きい。飛行機を始め電車・バスなどの長距離移動交通手段の車内では、確実に睡眠を確保できる自信があるからだ。

都会の喧噪の中、新宿摩天楼でバスに乗車。空港かと思うようなシステムにより、乗車ゲートまで用意されている。地上アテンダントよろしく、スカーフを巻いた方がバス乗車の案内をしてくれ、乗車券のバーコードを改札機器にかざす。「50便富山金沢方面のバス乗車にご案内申し上げます」というアナウンスに導かれ、駐車場に控えているバスに乗車。自らの座席を確認すると既に寝込む態勢が整う。バスが発車すると心地よい振動。カーテンが引かれ外の光景が見えない車内は、さながら異空間だ。考えている余裕もなく熟睡モード全開で、既にそこからの記憶はないに等しい。

バスが静止するとなぜか目覚める。長野県の松代という土地での休憩にトイレまで動く。バス車内は静寂極まりない。深夜2時台、一時的な目覚めも問題ではなく、再び安眠の境地に向かう。どうやらこの乗物内での僕の睡眠状況は、“特技”とも言える代物だ。疲れがまったく無いといえば嘘になるが、次の日の予定をこなすには、ほぼ問題ないコンディションは保証される。

早朝5時40分富山駅北口に到着。やや朝靄のかかる富山駅は、さながら異空間だ。深夜のバス移動がもたらす、精神的な時間旅行。到着という実に単純な平穏に、乗客各自がそれなりの夢を載せている。夜を跨ぐことの期待感、きっと何か新しい扉が開くような気にさせる移動感覚である。

飛行機搭乗を模して、空気枕を用意したが使用せず終い。おかげで車内に空気を注入しなかった枕を置き忘れた。それでも富山駅前からの市内ライトレールの姿に、地方都市の可能性を見据えつつ宿泊先の宿に荷物を預けた。新たなる夜明け。前向きに前向きに研究学会が行われる富山大学へと歩みを進めた。

北陸富山の街並は、まさに異空間。
様々な彩の夢模様を起動させてくれそうである。
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