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おばあちゃんのちから

2024-02-28

2月は人生最大の関門を思い出す。どうしても入りたい大学の入試。受験勉強に勤しむ日々には、母方のおばあちゃんが我が家に居た。日々の洗濯を担い、丁寧に畳んで僕の部屋まで届けてくれた。幼少の頃から、おばあちゃんの新潟の昔話を聞くのが好きだった。どこか不思議で怖くてでも温かい、昔話の中の物語性に目覚めた。よく僕の部屋の前の物干しから、おばあちゃんの鼻歌が聞こえた。どんなに辛くとも音楽のメロディーがあれば救われる、のだと学んだ。

受験は孤独な闘いだと、恩師は言った。その言葉に勇気をもらった。勉強に向き合えるのは自分だけで、決して人のせいにはできない。「誰々がいると勉強ができない」などと言う奴は、「勉強の孤独」を知らない。勉強はやればやっただけ自分を裏切ることはない、ゆえに人のせいにもしない。それでも入試の当日、おばあちゃんにおはようと言って、母が早朝から作ってくれたハンバーグ弁当を持って試験会場に向かった。決して独りではない、手元の受験票は郵送到着日に、母がそのまま祈願に行った力が宿っていた。


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