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迷路の右側の壁

2024-02-21
行き場のない感情、という言い方がある。だが果たして、本当に行き場がないのだろうか。子どもの頃からものを読むのが好きで、「小学◯年生」という雑誌を秋山書店という街の本屋さんから定期購入していた。自分の意志で購入する年齢でもないので、今になって購入してくれていた母に感謝したい。読んでいるとたいていは「迷路」のコーナーがあって、それを実行するのが嫌いなようで好きだった。いざ始めると、出るまで終えることはできない。難解にしておかないと読者は楽しめないが、あまりにも度が過ぎて読者が諦めては用を成さない。いかに早く脱出すればいいのか?じっくりでも無理をせず出口に辿り着けばいいのか?まさに自らの感情が「迷い路」でさまよう。

誰しもが路になど迷いたくない、と思っている。だが意図せず迷うのが、この世の定めだ。でも大丈夫、「小学◯年生」にはその脱出方法が書かれていたことをよく覚えている。「迷路」に入ってしまったら「右側の壁を手でなぞりながら進む」と時間はかかるが必ず出口に至るのだと云う。それを知った安心から、その後は「迷路」が怖くなくなった。どんなに迷おうと、出られないということなどないのだと。あの小学生向け書籍を「学習雑誌」と呼ぶのなら、確かに人生の予行演習を学ばせてもらっていたのだろう。いついかなる年齢になっても人は迷う。だが出られない路などないのである。さあ、右手を壁に沿わせて、歩んでみようではないか。


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