『明日晴れるかな』を唄っていた
2023-11-18
「在りし日の己を愛するために 想い出は美しくあるのさ遠い過去よりまだ見ぬ人生は 夢ひとつ叶えるためにある」
(桑田佳祐『明日晴れるかな』より)
キャンパスは大学祭準備で休講日、研究室の廊下を歩いても照明を灯している研究室の方が少ない。窓の外からはテント張りの作業をする学生たちの声、午後になると音響設備が設置されたのか歌声やマイクからの音声が響いてくる。そんな環境に身を置きながら、僕自身が大学祭に夢中になっていた頃をふと思い出す。サークルの書道展の成功に向けて身を粉にする数日間、もちろんその中では先輩後輩との心の交流とともに、恋心による葛藤の苦しみに身を没していたような時間だった。今でも当時に慕っていた先輩と交流があり、ともに著書刊行を競うように展開し同じ和歌短歌について語れる人だ。その人との人生を通した交流を思うに、冒頭に記した桑田佳祐さんのソロ楽曲『明日晴れるかな』を思うのである。
人は誰しも「在りし日」を取り戻すことはできない。だが「在りし日の己を愛する」ように生きたいものだ。ゆえに「想い出は美しくある」ように考える人でありたい。その「美しく」に至るには、後悔や苦悩や羞恥など様々な苦渋を何らかの作用にして消化する必要がある。「後悔・苦悩・羞恥」などに囚われていると、人は前に進めなくなることがあるからだ。「想い出を美しく」できるならば、今からいくらでも変えられる「遠い過去よりまだ見ぬ人生」を大切にして「夢を叶える」ために歩むことができる。人はいついかなる時も「まだ見ぬ人生」に「夢」を抱いて生きるべきだ。かつて従姉妹の娘が、この楽曲をカラオケで唄っていたのを思い出した。彼女は「人生の夢」を叶えた、という吉報を受けたところだった。
人生にはいつも困難が待ち構えている
だがそれを超えるために「想い出」も「夢」もある
短歌のことばがあればこんな人生が送れると、俵万智さんの歌集に思う。
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