情報を疑い可能性を捨てない
2023-09-06
誤った情報が世間には流れる個々人が人の話を様々に受け取り疑心暗鬼になるから
多角的多面的に考えて可能性を捨てないこと
関東大震災から100年に関する特集などが報道される中で、「流言飛語」の問題がクローズアップされている。「世間に広がる根も葉もないうわさ」人から人への聞き伝えが個々の受け取り方で誤って増幅し、それを信じる群集心理が悪質な行動に導くという現象である。この100年でわたしたちは、TV・ラジオの情報源の進歩や格段に個別化し高度化した「スマホ」という情報媒体を持つようになった。しかし残念ながら100年前から進歩しない、いやむしろ拡散性が強まったことで悪質な「フェイクニュース」が世に蔓延る世の中になった。身近な情報を含めて、わたしたちには冷静で理性的な判断力が問われている。自分が向き合う情報に対しては、まずは「疑う」という姿勢が必要だろう。もちろん小欄も含めて十分な調査を施して書いているわけではなく、発信者がその「思い」を自由に語る情報も少なくない。
また「疑心暗鬼」に対する心の持ち方も大切だ。「疑う心があるために暗がりに鬼を生ずる」がこの四字熟語の解釈であるが、辞書によれば「疑心があるために、何でもないつまらないことまで、恐ろしく感じたり疑ったりすること。」(『日本国語大辞典第二版』)とある。前段で記したことと矛盾するようであるが、「疑いつつも肯定的な可能性を捨てない広い心の持ち様」が大切になる。「疑い」ばかりを持つと「邪推」「妄想」の言葉がある様に、自らが不安によってありもしない思いを抱き辛い目に遭う。短歌界でよく評されるのは、俵万智さんの歌は「全肯定」を詠んでいるということ。日常で向き合う「負の面」に対しても、わかりやすい言葉でわたしたちに安心を与える面がある。これが『サラダ記念日』以来、俵さんの歌がベストセラーであり続ける秘密でもある。情報は疑ってみる、だがしかし全肯定な可能性を捨てない。物事は全て「甲か乙か」と割り切れるものではない。矛盾する心の持ち方が爽やかに生きる極意である。
「やさしさにひとつ気がつく×でなく○で必ず終わる日本語」(俵万智)
人を疑い人を信じてのくり返しが生きること
短歌に向き合うことでその均衡がわかることがある。
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