「うた」は心に引っ掛かるもの
2023-09-02
宮大短歌会が選ぶ「若き牧水」の短歌第1歌集『海の聲』から第4歌集『路上』まで
まずは選歌のベースとなる32首を選んでみて
1週間後となった特別公開講座「若き牧水から現代へのメッセージ」、今回は牧水がまだ大学在学中の22歳頃から27歳ごろまでの若き日の短歌を読んでみようという企画である。ゲスト若手歌人に牧水短歌甲子園優勝経験のある狩峰朗希さんをお迎えし、当時の牧水と同年齢の歌人が牧水をどう読むか?ということが聞けるという興味深い趣向にしている。また宮崎大学短歌会の学生たちは、どんな牧水の歌を好むのか?ということも知りたくアンケートを実施し当日にその結果とともに参加できる学生からコメントをもらう予定である。
あらためて「うた」に大切なのは、「心に引っ掛かる」ことだと再認識する。牧水もその歌論の中で語るのだが、「そうですか歌」ではいけない。一読して「そうですか」としか思えない「言葉の羅列」では、他者の心に停留はせず泡のごとく消えてしまう。馬場あき子さんのドキュメンタリー映画でハガキを瞬時に選歌していく場面は衝撃的であったが、特に忙しい時は「下の句」だけで判断するのは歌の生命としての「訴え」があるということだろう。果たして牧水の歌の「下の句」はどうなのだろう?などと考えながら、学生たちに選んでもらうベースとなる32首を選んでみた。下の句の「パワーフレーズ」について学ぶ機会もあり、あらためて自らの「うた」への姿勢が問われる気がしている。
共感・驚愕・意外などなど
講義でもそうだ!説明では学生の心を掴めない
「やまとうたは人の心を種として」あらためて肝に命じている。
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