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テーマ詠「花」ー宮崎大学短歌会新歓歌会(3)

2023-04-26
今月は毎週火曜日が歌会
新歓の春にちなんでテーマ「花」
「花」といえば「桜」という古典を抜け出して

「恋において『名前』とは?」そんなことを考える講義を3限に。短歌では寺山修司の「夏美の歌」、若山牧水の「小枝子」という恋人の名前をそのまま詠み込んだ歌を紹介。併せてサザンの「いとしのエリー」を中心に、甲斐バンドの「杏奈」ばんばひろふみの「SACHKO」など名前が楽曲題に入るものを紹介した。僕はかねてから「名前は命そのもの」だと思っている。「呼び捨て」にすることにこそ親愛の情が湧き、「家」を示す「姓」よりも明らかに「名」で呼ぶことに愛が見える。また前週の課題秀作を4点紹介した。その中に「いつかふたりになるためのひとりやがてひとりになるふたり」(浅井和代)を題材にした2点があり、大切なパートナーを病で失うラジオドラマがあった。朗読して紹介してのち、「医学部のみなさん、どうか癌に苦しむ人を助ける研究・医療を。その他の学部の人たちでも機器開発・支援・地域活動で人々の苦しみを救える人材になって欲しい」と全学部対象科目ならではの訴えをした。生きることが「花」であるとするならば、「名前」があるのがその証である。

話題は講義に迂遠したが、この日はなかなか僕自身が歌会に辿り着けなかった。講義後の1コマは翌日の非常勤講義の準備。その後に会議、新年度初であったため報告内容も多岐にわたり定刻には終わらずにかなりの時間を延伸する結果に。春4月にしては冷たい雨が降りしきる中を附属図書館まで歩み、歌会に顔が出せたのは8時を過ぎていた。出詠11首、出席7名、新入生一人を迎えたが彼が最高得票歌となっていた。題材は「アンスリウム」「不香花」「カーテン柄」「桜花」「花火」「花」「バラ」「花びら」「薄紅の花」「献花」「ヤマトグサ」であった。僕たちにとって「花」とは何か?ある意味で「生きている」ことが「花」なのだろうか?植物の命にも思いを致し、「花」が咲いている時以外にも「花」を支える営みがあることを知る。宮崎では、多くの花に囲まれて生きることができる。「命」を尊むという意味で、この日も短時間ながら歌会に出席できてよかった。

「花に嵐の喩えもあるぞ
 『サヨナラ』だけが人生だ」(井伏鱒二「勧酒」翻訳詩*表記を改めています)
春は穏やかな顔をしているが花を散らす季節でもある。


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