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短所こそ刻み込めー野球日本代表壮行試合に思う #侍ジャパン

2023-02-26
プロの守備としての守備の乱れ
投手陣の好調さに比して野手陣の様々
「世界一」への道を宮崎キャンプにどう見るか

僕自身が教育面で心がけていること、から話そう。中高教員時代から大学教員である今に至り「まずは生徒・学生の長所を伸ばす」ことを第一に考える。「短所を指摘」して直そう直そうとすると、次第に本人も萎縮して長所さえかき消されていくからだ。「長所を伸ばす」とその波及効果で次第に「短所が短所で無くなる」ことが多い。ある意味で「長所短所はお腹と背中、表裏一体の関係」にあると考えている。現在は「個別最適」で「協働的」な教育が求められているゆえ、長年のこの方針は誤りでなかったと思っている。だがしかし、「プロ」の世界はそうではあるまい。特に世界一を目指す野球日本代表チームであれば、いかに隙を見せず「短所を無くせるか」が重要であるように思うのだ。それでもなお、プロ野球各球団(今回はMLBを含め)を代表する優秀な選手が集まっても「短所が無い」ということはあり得ない。試合を重ねながら「短所をどう補うか」いやむしろ「長所に変換していくか」がチーム作りという上で大切だと考えている。

試合展開を全て映像で観たわけではないが、この日の日本代表壮行試合初戦では「連続失策」という「短所」を露見した。野手に比してダルビッシュ効果もあってか好調な投手陣が、打ち取った当たりを失策し失点を許した。招集メンバーが発表された折から、野手の各球団における通常の守備位置の重複や中堅を専門とする選手がいないことなどが指摘されていた。MLBの野手が未だ参加していない現状にあって、内外野の守備位置は誠に流動的である。オールスターなどの祭典であればこうした状況も一興であるのだが、勝負に出ようとしている「チーム」としては不安材料が多い。キャンプでも内野外野の併用練習など、野手は様々な機会に挑んでいた努力は買うとしてもその移動先で「プロの守備」ができるかどうか?は大きなこのチームの「隙」ではないか。06年09年の世界一2連覇を回顧しても明らかだが、投手陣を中心に守り切るのが日本野球の真髄である。09年のロスでの決勝で思い出すのは、イチローさんの決勝打のみならず通常は内野であった内川さんの左翼ライン際の逆シングル止めという守備力である。また06年などは、本来は遊撃手の宮本慎也さんがチームリーダーとして三塁の守備固めに入るという安心感もあった。求められるのは、ダルビッシュが牽引する投手陣に比してリーダーのいない野手陣の守備を含めた奮起ではないのだろうか。

「短所」を露見する以上、「長所」が消されてしまう
日本代表が再び世界一になるためには、ファンの厳しい声も必要であろう
ゆえに敢えてチームの「短所」にこだわり指摘をし続けたいと思っている。


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