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テーマ詠「肉」ー宮崎大学短歌会8月例会ー歌会三昧

2022-08-24
「夏こそ肉」されど「生死」や「身体性」に関する歌が
そしてまた学校図書館司書教諭講習ではテーマ詠「本」「図書館」「先生」
丸一日が歌会三昧

夏季休暇中だがオンラインによる宮大短歌会定例歌会(前期は火曜日)を開催。出詠8首、参加者6名、テーマ詠「肉」という内容だった。素材として「大食らい」「焼肉店」「桜肉」「屠畜」「牛肉」「肉焼く」「肉じゃが」「肉焼く煙」などであった。県が畜産業が盛んで農学部も看板である大学だからであろうか、「食肉」「屠畜」「生死」への思いに寄せた歌も一つの特徴であったか。「ヒト」として「肉」を食べるとはどういうことか?「生命をいただきます」とよく言うようにあらためて動物としての存在について考えてしまう。その「食肉」を「大食らい」するとか、「喉に詰まる」とか、食べる過程にも焦点はあった。さらには「焼肉店」の光景、料理としての「肉じゃが」、我々の「生きる」を支えているタンパク源としての「肉」について深く考えさせられた。韻律や読みやすさの指摘もあり、【 】の使用など表記の問題の指摘もあった。

さて、この日は担当する学校図書館司書教諭講習最終日。やはり「短歌県の学校図書館司書」ということを意識し、短歌創作と歌会の体験とした。テーマ詠「本」「図書館」「先生」で午前中のうちに参加者全員28首の歌が集まり、午後は投票した歌を批評していく歌会を実施。一首の歌が作者も思わなかった解釈も出てくるという多様性の面白さを味わってもらった。「君」は恋する相手なのか?それとも教えている児童・生徒なのか?「先生」という存在は、「恋するごとく教え子に向き合う」存在であることも炙り出される機会であった。こうした講習機会によく指摘してきたのが、「児童・生徒に創作をさせるが教師自らはせずに指導の仕方がわからない」という自己矛盾について。あらためて「教える」ということは「まなぶ」ことなのだと確認される。少なくともこの日に短歌創作と歌会を体験した「先生」たちは、その面白さを学校図書館で展開する可能性を持つ。新しい時代に学習者が選べる個別最適化の学び、短歌ほど最強な学びの方法を僕は他に知らない。

4日間朝9:00〜16:20まで1日4コマ
担当として苦しい面もあるが受講者の充実感ある笑顔に助けられる。
また夏季休暇中も歌を詠み歌会を実施する宮崎大学短歌会会員の情熱へも拍手。


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