野生とは?馬が合うとは?ー40年の語らい
2022-08-16
親友夫妻と野生の岬馬に逢いに40年間「馬が合う」とは?
ご夫婦相互の姿から学ぶこと多き時間
「馬が合う」という慣用句を『故事俗信ことわざ大辞典』で繰ると、「どことなく気性が合う。意気投合する。馬とその乗り手の呼吸が本能的にぴったり合う意からいうか。」とされている。江戸時代(1700年代初頭)浮世草子や浄瑠璃の用例が出ているので、当時からの物言いのようだ。『大辞典』のいうところの「どことなく」という点が誠に言い当てていて、理由を明確に述べろと言われても言い得るものではない。この度は出逢って40年になる親友と宮崎で楽しい時間を過ごしているが、その「馬が合う」を確信する時間となっている。例えば、食べ物への嗜好、スマホで写真を撮るタイミング、1日の行動計画など、あらゆることの好みが合致するのだ。若干20歳と19歳の時に偶然にも出逢い、ここまで長く付き合いができる友などと欲もなく、その都度その都度のくり返しを重ねるごとに感じていた感性が適切だったことがあらためて自覚される。「馬とその乗り手」という喩えは直接に適合できないかもしれないが、相互に「馬」か「乗り手」になっているような感覚がある。
「相互に」という意味では、夫婦のあり方もまた同じ。どちらか一方が「馬」であり続けることもなく、状況に応じて交代していく姿を親友夫妻の言動から学ぶことができる。この日にともに訪ねたのは「都井岬」、既に僕自身は何度も行っているが行く度に新たな発見がある。岬の先端にある灯台の上から、300度ほども拡がる海を感じる。「海好き」なのも親友との大きな接点で、「サザンファン」としてともに時代を生きてきた象徴としての「海」がある。その後は、岬馬が草を喰む草原に行き、春駒として生まれた16頭のうちの1頭に注目する。何も感じずにただ立って朦朧としているようなのが、動き出したかと思えば母馬の乳を吸いに行く。そんな動きに癒されながら、野生に生きるとは何かと考えさせられる。たくさん写真も撮影しいざ帰る際には、駐車場の入口を1頭の大きな馬が塞いだ。群れの当主であろうその雄馬は、雄たる象徴を目立たせながら周囲の雌馬にアピールするかのようだ。(どうやら種の保存上、ハーレムを形成している)この岬の草を喰むのみで、果たして野生馬の栄養は足りるのか?人間も原始には「野生」だった時代があったはずだ。だが遥かな「ホモ・サピエンス」の歴史の中で、あまりにも僕らは甘やかされて生きているようだ。などと考えつつ、僕らの昼食はせめて自然成分の出汁の利いた「宮崎うどん」を楽しんだ。
宮崎郷土料理と「あくがれ」で語り合う宵のうち
人生には色々なことがあるが語り合う友こそ宝だ
あの20歳頃から、僕らの感性は大きく変わりさらに大きく変わらないのだ。
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