浮世絵展といけばな展ーみやざきの密度の中に
2022-05-02
「五大浮世絵師展」そしてゼミ生の出品する「いけばな展」
偶然に知人に会うのも宮崎の人口密度のありがたさ
GW前半、音楽と短歌と芸術に焦点を当てた日々だが、この日は「浮世絵」と「いけばな」のそれぞれの展示を市内まで観に出向いた。まずは「みやざきアートセンター」の「五大浮世絵師展」、「五大」とは「歌麿・写楽・北斎・広重・国芳」を云う。幼少の頃から特に「歌川広重」の「東海道五十三次」が大好きで、確か小学生の頃にカードを購入しいつも「日本橋」から「京都三条大橋」までを順番に辿りながら眺めていた。また切手収集もしていたことがあり、特に「東海道五十三次シリーズ」は高価であったが、たまたま母が発売時点で購入した「蒲原」の雪景色が僕の所持していたコレクションで最高額であるのを誇っていた。多くの友人がそれに目をつけて交換したいと言ったが、母が買ったことと相まって高価だと知って全てを拒否していた。しかし、未だ「東海道五十三次」で訪ねていない土地があることをあらためて思う。さらには、「葛飾北斎」の「富嶽三十六景神奈川沖浪裏」など、自然である浪の一瞬の動きを繊細に捉える感覚は短歌にも通じる。浪の先端の「生き物」のように摑みかかる感じを捉えたのを、あらためて秀逸だと思う。他にも美人画や役者絵はそれぞれに楽しめる要素があり、江戸の風俗・景観などにあらためて親しみがある環境で育ったことを自覚した。
昼食は、3月までに企画された「うたごはん」に参加してくれた店「This is Burrito」へ。生地に包まれる肉とか野菜類・豆類なども新鮮で、様々な品目と栄養価が摂れる理想的な昼食であった。その後は、ゼミ生が出品しているとチケットをいただいた「いけばな展」へ向かう。会場の入口まで行くと、偶然にも現院生であるゼミ生のご家族に会った。後に出品していた学生から聞くところによると、別の知人の展示を観るためにいらしていたらしい。さらに芳名帳に記録しようとすると、その直前に短歌関係で懇意にする方の名前が。会場を探すと、またまた偶然にもその方にもお会いすることができた。しかし、こうして「いけばな」を中心に複数の知人に会うことができるのだろう。これぞ宮崎の人口密度であり、地域の国立大学法人で教員をしている大きな利ではないかと思う。和の文化にお稽古ごとに親しむゼミ生の活動にも期待しつつ、「いけばな」の様々な流派の展示の華やかさを存分に堪能できた。この「いけばな」会場は、2017年に和歌文学会宮崎大会を開催した場所でもあり、また令和元年初日に入籍をした市役所に隣接しており、5年・3年という月日を感慨深く思いつつ帰路についたのであった。
芸術がありそして人が生きている
東京なら常に多くの芸術を観られるのではあるが
このみやざきの人の繋がりがある環境にこそ、持続可能な社会へのヒントが多くある。
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