「うたごはん」歌会ー「糀素弓(はなそゆみ)」編
2022-02-23
「ご飯を食べて短歌を作ろう!」県民芸術祭企画飲食店で美味しいものを食べて短歌の世界まで味わおう!
あるお店のカウンターで第1次選考歌会
宮崎県民芸術祭企画にて「短歌県づくり」に関するいくつかの事業が動いている。一つは先日のリーディング劇「牧水と恋」も、助成を受けての事業であった。他に宮崎大学短歌会の学生らが主催している事業が2つある。そのうち一つが標題の「うたごはん」、宮崎市内中心部の美味しお店を何店舗かのご協力を得て、各店のお客さんに短歌を詠んでもらうという企画である。周知のように先月来「まん延防止」が施行されており、現在各店舗は休業中。かろうじて施行以前に集まった短歌について歌会を行い撮影した映像をYouTubeにアップするというもの。また市内のTSUTAYA書店さん(宮交シティ店)の協力により、書店内でも歌が投稿できるようにしている。いずれにしても県民の生活の身近に短歌があることを意図した企画である。
提出された歌を小欄で具体的に触れるのは企画の性質上控えるが、どの歌もお店への愛情の深さが読み取れる温かい歌たちであった。またこの日の会場とさせていただいた「糀素弓」さんというお店は、カウンターだけの清楚で和やかな雰囲気のお店である。以前から僕自身も酒場の「カウンターコミュニケーション」こそが、大仰に言えば生きる上でも大切ではと考えていた。昨夏の吉田類さんとのトークショーでも話題としたが、「酒場は学校」であり「そこで上手く振る舞えるかどうか?」で社会でやっていけるかどうか一定の見通しが立つと類さんも語っていた。そのカウンター越しのお客様の視線が短歌という形式を持つことで、一躍繊細な言葉となってお店に起ち現れてくる。短歌そのものが優秀なコミュニケーションツールなのだ。歌会で語る歌たちには、誠に人間的でお店や店主を愛する心が豊かに表現されていた。
3月6日(日)14:00〜TSUTAYA書店宮交シティ店で最終選考歌会
コロナで苦境に耐える飲食店の店主たちに
せめて短歌が潤いをもたらすことを願いつつ。
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