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オンライン9時間の耐えられない長さ

2022-02-11
講座4年生の卒論発表会
附属小学校公開研究会
そして附属図書館創発WG

朝9時から終えたのは夕刻の18時半近く、もちろん昼休みなど合間に1時間程度の小休止はあった。しかし全て研究室のPC前から総計9時間超のオンライン参加は、「耐えらえない長さ」と言ってよいだろう。全てを終えて遅くに帰宅すると、やや立ち眩みがして気分が悪くさえなってしまった。しかも、1日の歩数がまったくといってよいほど伸びていない。眼と脳といささかの声耳のみしか使わないと、人間は明らかに血の巡りが悪くなるのだろう。もちろんオンラインの有効性は存分に認めた上での感想であることをお断りしておくが、スマホばかりに取り憑かれた子どもの生育に問題が生じるというような類の報告も然りと思うところである。人と人とが場をともにするということは、誠に大切なことだ。画面越しの顔や声のみではない、共有の情報があることで伝えるべきものも伝わるのでああろう。

とは言うものの、個々の行事はそれぞれに大変に意義深いものであった。学部4年生は限られた時間内において、卒論で格闘したことを上手く表現する工夫をしていた。概論にならず「具体化・焦点化した発表を求めたい」とは、昨年の卒論発表への問題提起として小欄にも記したことだ。情報が氾濫している時代に、「ひき算」の発想が求められる訳である。僕自身が学部で卒論に向き合った経験から、指導する学生には妥協なく自らの未来へ向けての提言として徹底的に取り組む姿勢を求めている。指導過程では厳しいこともくり返し伝え、常によりよいものに更新されるよう求めている。どんな分野に進んだとしても、自惚れず自分自身を客観的に見つめられる視点を持つための修行であると思う。また附属小学校公開研究会には、遠い他県の先生方の参加もあって、オンライン開催の効果も十分に高かったように思う。公開授業の動画による事前提供は、限定公開YouTubeの活用や複数のカメラアングルからの授業風景を映し出す工夫にも感心した。最後は附属図書館創発WG、こちらでは今年度に煮詰めてきた制作作品の内輪での公開が行われた。現地でライブで見るとその迫力は何倍でもあったと、帰り道に附属図書館に立ち寄って聞いた。やはりライブか!という思いを持ちつつ凍える帰路についた。

オンラインと人間の身体性と
ライブ感との上手な融合を考えて向き合うべきか
技術の進歩とコロナ禍の組み合せで、僕たちが失っているものにも気づかねばなるまい。


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