一段を大切に登る
2021-02-22
階段で躓かぬよう今の一段を大切に登ること
意識なき登りには落とし穴がある
起床して小欄を書く書斎の机に座るまでに、台所のバリスタマシンで珈琲を入れ片手に持って階段を登り来る過程がある。台所は1階、書斎は2階なので14段の階段を登らなければならない。これまでの記憶にある中で、2回ほどどちらかの足が階段に躓いて片手の珈琲の一部をこぼしてしまったことがある。その2回が2回とも、なぜ躓いた1段を疎かにしたのだろうという後悔の念に苛まれた。わずかにつま先が次の段に接触し、身体が揺れるのである。何も手に持っていなければ何でもない行為が、片手に液体の入ったカップを持っていると次の行動が制約される結果になる。やむなく階段にこぼれた珈琲を拭き取り、匂いが残らぬように水拭きなどするのに数分間は時間を要する結果となる。
身体の中でも脚の筋力の維持は、大変に重要である。「躓(く)」という漢字をみても「あしへん」に「質」を組み合わせた形声文字で、「足の質」が問われていることを表現している。高齢者が頻繁に躓くようになったら、筋力の衰えとか場合によると脳梗塞の兆候と疑うべきとも云われる。自らの身体の小さな兆候には、敏感であるべきだろう。本日はもちろん「一段一段」を意識して登ったので、珈琲を無事に机上に置くことができた。当たり前のことにも、繊細な意識を向けることで「質」が安定することがある。身体の些細なことにも実は日々の生活の姿勢で、行き先で大きく左右されることがあるのかもしれない。大切なのは「今の一歩」、様々な可能性を見据えて「一歩」を意識を持って歩むことが必要だ。
身体作用と意識と
目覚めの珈琲が投げかける課題
「今日の一歩」の先にあるまだ見ぬ光景が見たい。
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