岐路は高校2年にあり
2019-11-07
進路を決定し対策をはじめるいくつかのあこがれの選択肢
受験勉強は戦略にありと恩師の言葉
「合格は必勝の信念より生ず」と書かれたカードが、小欄を書いている自宅書斎の机上にある。大学受験の際に講習会でお世話になり、その後も長年にわたり僕の研究への志を支えていただいた恩師の手書き激励サインである。全国的にラジオ講座で著名であった恩師に、東京在住であることを活かしてひたすら講習会に通い、質問を繰り返すうちに通常では考えられないぐらいの親しい間柄となった。恩師は常々口にしていた「大学受験を突破するには方法・戦略がある。闇雲に勉強するのではなく、出題される水準のものに的を絞って勉強せよ」と。恩師の方法で学んでみると、それはテクニックや急場凌ぎではない真の文化・教養に満ちた比較言語学・比較文学的な学問に根ざしたものであった。片やその方法で学習している僕を、高校の担任は揶揄し続けた。
「受験には人生がある」と思う。単に入学した学校の先に良い就職先が見えるなどという短絡的な発想ではなく、自らの力で「関」を越えようとする意志と戦術と実行の力を養うことが、大きくその後の人生を左右する。ちょうど高校2年生の頃、国立大学を目指したいという意志を持ち、苦手な数学を克服するためにあれこれと考え始めた。部活で器械体操をやっていたので、最高峰で体育が学べる大学へ推薦で行こうかとも考えた。だが、本の中にある詩歌の響きが僕を呼んだ。そのタイミングで前段で述べた恩師との出逢いがあった。すると恩師の母校たる都の西北への思いが強烈に天命かのように志として宿った。今現在、宮崎にいる僕がこの高校2年生の岐路を考えるに、歌人として著名な伊藤一彦先生・俵万智さんが大学の先輩であることの意味は大きい。あの時、恩師との出逢いで僕の人生が明らかに大きく動いたのである。
高校2年生は自らの人生を見据えている
なにをいかに勉強しようか十分な計画を実行しようとしている
「混乱」では済まされない若者の人生がそこにあることを考えていかねばなるまい。
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