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牧水没後90年に向けてー牧水研究会総会

2017-12-24
今年の活動を諸々と振り返る
そしてさらなる活性化へ諸々と思案
来年の牧水没後90年へ向けて

「牧水研究会」総会が宮崎市内で開催された。この1年間の活動を振り返り、また来年の計画において様々な意見が交わされる貴重な機会である。まずは今年の研究会を振り返り、暑い夏8月13日「牧水を語り合う会」にて自身で研究発表をしたのが思い返された。関西から田中教子さんも見えてご発表し、宮崎が故郷の吉川宏志さんも参加して多様な視点で議論ができた。また初めての試みとして、宮崎大学公開講座を「まちなかキャンパス」で実施し、牧水研究会の方々も多数見えてかねてからの公開講座受講生の方々に牧水の歌の魅力を伝える機会となった。また、牧水研究会として特筆すべきは「宮崎県民文化賞(学術部門)」をいただいたこと。創刊から11年目21号を数える『牧水研究』で築き上げた成果は県内外で高く評価いただいているということであろう。だが「内容が難しい(とっつきにくい)」といった趣旨の意見も出され、「評論」としての「書き方」を再考する必要性も感じた。こうした振り返りをしつつ、話題は来年の牧水没後90年に向かって行った。

牧水の没年は昭和3年(1928年)であり、来年で90年となる。大きな行事としては「全国牧水顕彰会」が11月に牧水が好んだ地・群馬県みなかみ町で開催される。かの地は市町村合併の際に、牧水の歌集名を採って「みなかみ」とひらがな表記が選択されたと云う。同日夜には「日本ほろ酔い学会」も開催される予定。牧水がみなかみ町を初めて訪れたのが、大正7年(1918年)ということで来年は訪問100年となる。一部牧水が逗留した宿の部屋が遺っていると聞き、僕自身は親戚関係の集まりでよく訪問していた土地ながら、牧水の足跡を追っていなかったので今から大変楽しみな機会である。また来年の目玉として「若い人の読む牧水」という提案がなされ、若者との対談を『牧水研究』に載せてはどうかという話題となった。僕の研究室では牧水を卒論テーマにしている者も2名いるので、その成果を踏まえた対談を早期に実現しようというありがたいご提案である。地域の大学として、学生の活動成果を市民の方々と文化面で交流を深められるのは、この上もない貴重な機会である。早速、この計画に乗り出す準備を始めようと思う。最後にもう一つ来年の大きな行事は、「国際啄木学会」が「牧水研究会」との共催で5月に宮崎で開催されることだ。今年の『牧水研究』で論じた啄木と牧水との関係について、さらに深めて研究発表の機会を僕自身はいただける予定である。

かくして今年もたくさん牧水先生について語った
尽きせぬその歌の力動ある韻律
牧水没後90年、奇しくも「昭和・平成」という時代を考えることに等しいのだろう。


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