手書き文字と人の縁
2017-07-15
会って御礼を言うことの大切さそしてお心づかいを忘れずに
「味のある」人づきあいを・・・
メールやSNSメッセージで事足れりとすることが多い世の中で、手書きで味のある文字の封書や葉書をいただくと誠に心が温まる。いただいたならばやはりこちらも、となって個性的な文字で手書きをお送りできる人でありたい。博物館などで歴史的人物や作家などの書簡を展示する機会に接すると、その人物が観念ではなくリアリティを持って理解できそうな気がする。とりわけ文字造形文化のあるくにゆえ、手書きの習慣というものを保存したいと常日頃から思っている。文字は上手い下手ではなく「味」が大切であろう。見ればすぐに「その人」とわかる文字。大学学部の頃、ある先生はそれを求めるために講義の出席に名前を白紙に1人1人書かせていたのを思い出す。その思いがあるゆえ、僕も講義では必ず手書きのレビュー提出を求める。回を進めるごとに、その文字でどの学生かがわかるようになる。
話は逸れたが、人間同士がリアリティをもって接し合うことが肝要だということだろう。この信条を貫くために、上京すると可能な限り「味のある人」に会うようにしている。これもSNSなどをやっていると勘違いしがちであるが、やはり直接会わないとわからないことが多いことを現代人は忘れているような気がする。会ってみての「お久しぶり!ありがとう!」のことばや笑顔には、まさにその人の人間味が深く感じられる。お心づかいという点でいえば、ちょっとしたお土産がまた心を深く結びつける。大都会の中のへばり付くような暑さの中で、やはりこうした時間だけが誠に爽やかだと思うのである。まさに今の自分に関していえば、「東京」に来ているのではなく、「人」に会いに来ているという意識が強い。そしてまた、「故郷東京」を「宮崎」から観る視点を得ていることに、人生の上でとても大きな意味を感じる今日この頃である。
こころとこころがつながるということ
人として人と出会い
味のある声と文字を交わし続けたいものである。
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