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「祈りながら語り継ぐ」吉永小百合の戦後70年

2015-01-05
長嶋茂雄さんと来れば
そう!この方も忘れてはおけない
吉永小百合さんが語る「戦後70年」

今年は何よりも「戦後70年」という節目の年である。その「戦後・・年」という”言い方”がずうっと続いて欲しいと切に願い、「穏やかに粘り強く」訴えるのが女優の吉永小百合さんである。かねてから「原爆詩」をはじめとして、戦争の惨状を忘れず平和を希求する朗読活動を行なってきているのは広く知られる。広島・長崎・沖縄での惨禍を体験した方々が綴った貴重なことばを、「自らは体験したことがないので」としながら、せめて「朗読で表現し風化させない」という思いで、渾身の表現を続けている。その特集をTVで観た。

東京大空襲の3日後に生を受けたという吉永さん。「父が戦地に動員されていれば、自分の存在は?」といった疑念や、産まれて間もない頃に防空壕に入ったと聞かされたこと。また被爆二世の芸者を演じた「夢千代日記」、沖縄戦の惨禍を描く「ああ ひめゆりの塔」などの映画に出演し、「演じる」ことでその「体験」に近づこうと努めて来たという。「核は異常な兵器」とし、「平和利用」と喧伝された原発が暴走し「故郷」を追われた福島の方々への思いも含めて、「ヒトと共存できないもの」としてその「廃絶」への道を訴えている。

自らの朗読のみならず、子どもたちとともにことばを表現する活動も見逃せない。吉永さん自身が映画で「演じて」わかってきたように、子どもたちも「詩を読む」ことで、たとえその時は「本当にわからなく」とも、きっとことばの力によって、彼らの中で「体験的」に理解に通ずるという考えと願いに基づいている。繰り返すが、「穏やかに粘り強く」というしたたかで諦めない吉永さんの姿勢を、僕たちも見習うべきであろう。今年は長崎を舞台にした映画「母と暮せば」を山田洋次監督のもとで制作するという。ある意味で、こうした映画をはじめとして詩などの「文化」こそが、「戦後70年」に生きることの意味を提供してくれるのであろう。強引な「力」には、「知性」で抗えということを、吉永さんの言動は教えてくれる。

母校学部の大先輩
年齢を感じさせない美貌
今年もう一つ希求すべきLIVEが、僕のリストに加わった。
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