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決断や行動を促す「お前!」の声

2014-08-18
「お盆が終わると坂を下るようにね・・・」
友人である料理屋の店主のことば。
折返しのようで今年もあと4カ月半。

帰省している家族や観光客の方々で盆と正月は忙しいと、料理屋を営む友人がいう。やっと落ち着いたであろうことを予測して、日曜日の夕餉に顔を出した。仕事に加え自らの趣味も含めてお盆を満喫したようで、ある種の満足感と同時に冒頭のようなことばを聞いた。僕も同じようなことを強く認識していたので、このお盆休みは研究室で秋に向けての充電をしていた。「おもしろうてやがてかなしき鵜舟かな」と芭蕉が句に詠んだように、「祭り(日常性を超えた休日)」のあとで、やるせない寂寥を覚える時季でもある。それでも尚、「実りの秋」を求めて邁進する気概も持ちたい。

Web上で記事(やる気を出すための一番かんたんな方法(研究結果))を読んでいると、決断や行動を促す際には「わたしは」と一人称で呟くよりも、「お前は」「あなたは」と二人称で呟く方が効果的だという研究結果が紹介されていた。米国内の大学での実験による調査結果であるから、十分な検証がされているかどうかは何とも言えない。だが僕自身は、かねてからこの方法を採っていたと納得した記事だった。己の中に居るもう一人の自分が、「お前頑張れよ!」とか「お前今だぞ!」と自分に働きかけることがよくある。もちろん自制を促す時は、「お前慌てるな落ち着け」となるわけで、なかなか有効な心の声であると実感していた。

嘗ても小欄に書いたことがあるが、09年WBC決勝でイチローが好機で決勝適時打を放った際、計り知れない重圧の中で、自分を落ち着かせたのは「二人称」を超えた「三人称」の呟きであったという。ベンチから打席に入り打つまでの自分を、心の中で「バッターはイチローです。」などと「実況中継」していたという有名なエピソードがある。人は心の中に「他者」を起ち上げて、自らに働きかけることができる。音読や黙読の際も同様である。自らの声を自らで聞く意識。心の中で読む声をもう一人の自分が聴こうとする意識。そこに文章理解が促進するのである。まったく同じ理由で、現実の他者とことばを交わすことはもちろん重要であるのだが、内外の「他者」と対話することで人は前向きに行動できるというわけである。

「おい!お前!」「おい!あなた!」
などと己のうちなる自己を促してみよう。
残り4カ月半の実りに向けて前進あるのみ、である。

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