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自らがいつも実験台

2011-08-12
 先週の落語発表会にご来場いただいた方の1人である馴染みのワインバー店主。ご来場への感謝の気持ちを伝えたいのと、落語に対する感想も伺いたく店に足を運んだ。うちわの学生や関係者ではない視点から、自分が演じた落語がどのように受け止められていたか。それを聴くのは楽しみでもあり、また甚だ勉強になると予想していた。

 会場にいる人々との対話的なやりとり、職業柄その点に関してはやはり讃辞を寄せていただいた。その上、なかなか板についた喋りっぷりであるというようなお言葉をいただくと、改めて自分が落語に挑戦した喜びを感じる。

 暫くして、この店の常連さんでやはり当日ご来場いただいた方が来店。ジャーナリズム関係のお仕事ゆえ、なかなか鋭い批評眼の持ち主である。落語演目の一部を再現するようにして語りながら、その効果や演出について分析的な批評を話してくれる。そのお話に耳を傾けていると、自分では効果的だと思っていた演出が“くど”かったり、自分ではあまり必要ではなかったと思うような所作が、実は演技として深く共感していただいたということを発見。演じる側の感覚では判断しきれないことが多いことに気付かされる。

 また落語会全体を見通して他の大学院生の演目についても、内部事情という偏見を排除した新鮮なご意見を提供していただけた。そんな中で、やはり演目前後の関係も重要であることも発見。前の出演者が作り上げた雰囲気を、自分のものに変えていくという会場の切り替えをどうするか等は、当日あまり意識できなかったことである。確かに自分の演技が始まって一礼をしたときに、独特の空気があるのは感じた。ただ妙な意識をせずに自分の演技に徹したのも、今にして思えば「無心」を生み出した要因かもしれない。プロの寄席に行った際に学ぶことはまだまだ多岐にわたると改めて感じ入った。

 このような自分に対する批評を熱心に語ってくれる方に、何とも言えないありがたみを感じた。これも自分が行っていることを広く多方面に広報し、身内だけにならないように意図した結果である。当日の会場に様々な分野の方々が混在しており、ある意味で多様な感覚で享受していただけたことが、落語会として有意義であったのは言うまでもない。


 ワインでほろ酔い加減になり、このバーでも寄席をやろうかという話で盛り上がる。単に落語だけでなく、大喜利のような“お題”に対して、常連さんたちが答えるという企画も面白いと話が弾む。




自らがいつも実験台。実体験なくして進歩なし。

どんな立場になろうとも、自らが進んで新境地に挑む開拓者でありたいと改めて悟った。

批評される側に立つことを恐れることなかれ。人生は常に挑戦である。
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