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野球の季節~帰属意識の東西

2011-08-01
 高校野球の季節である。各都道府県での地方大会も大詰めで、代表が出揃い甲子園へと駒を進める。各選手はもちろん個人的に甲子園に出たいという思いもありつつ、学んでいる学校が代表になればという愛校心を抱きプレーに臨む。とりわけ「全力プレー」が過度に賞讃される世評もあり、TVで見ていると全く必要のない場面でのヘッドスライディング等が横行していて、それをどのように受け止めていいのか戸惑う時もある。

 日本の野球選手は、チームプレーを重んじる。犠牲バント等は何よりも讃えられ、甚だ投球のレベルが違うプロ野球と比較して、「(高校野球選手は)プロよりバントが上手い」等と賞讃されることもしばしば。チームの為に全力で犠牲になることが花であり、アウトと知りながら身を挺するヘッドスライディングが、青春の象徴としてチーム帰属の具現化として讃えられるのだ。

 野球のレベルはさておき、米国のMLBではトレード期限が迫っている。米国時間7月31日迄ならチーム間でのトレードが可能だ。よって、優勝可能性のあるチームがこぞって補強に動き、可能性の少ないチームは実績ある選手を放出し、残りのシーズン期間で若手を育てる。相互に利害関係が一致しているとでもいわんばかりの合理主義的な動きなのである。まず、日本の野球界では考え難い選手の合理的意識のあり方が、文化として定着しているともいえる。

 というような野球文化を比較しながらふと考える。会社などの勤務先に対しても、まったく同じような日米比較があり得るであろうことを。組織の為にその理屈の中で貢献し、時に自らを犠牲にしている姿が賞讃されることは、未だに会社組織の中に根強く存在する意識であろう。かたや自分の力を活かす場を目指し、働く場を一か所に定めないという考え方も最近では多いと聞く。

 野球に対して様々な批評が世間で絶えないのは、自分たちの生き様を間接的に評しているようなところがあるからかもしれない。

 いずれにしても、高校野球・プロ野球・MLBとレベルや文化を異にする野球がそれぞれにおいて最高に楽しめる季節を迎えている。
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