常連客としての年末
2010-12-29
28日(火)今年も残すところあと僅かとなった。1年を振り返り様々なことを思い出す時期である。同時に1日ごとに場所を区切り、家の掃除を進めるのも、この2〜3日の目標である。などと思いつつ、先週からの京都旅行の残像が頭を離れず、小欄にフォトチャンネルを設定。巡り歩いた場所の写真を読み込み、左サイドバーから入れるように設定した。細かな説明書きは付けていないので、文章との対応でご想像願いたい。そんなことをしているとすぐに午前中が終わる。昼頃から米国にいる妻とSkype交信。京都でのことや、米国での研究状況など、思うがままに会話に興じた。その後は、書斎の整理と清掃。本棚に更に効率よく本が詰め込めないものかと工夫を凝らす。本棚の上部のズペースも有効に使用し、少し余裕ができたので、気持ちよく本を収納した。
夕刻からは、今年1年で常連客となった店を、2軒訪ねようと思い家を出る。まずは馴染みの洋食屋さん。毎週「火曜日の老人」も既に定位置でワインを飲んでいた。京都土産の八つ橋を店主・奥さんと老人に差し上げて、同じようにワインを味わう。店主からは、ベーコン&ポテトの鉄板プレートが老人と小生にプレゼントされた。常連とはいっても週に1回だが、この洋食屋さんでの時間は至福だ。店主・奥さんの人柄もさることながら、老人と親しく会話をしたことが、余計に店の常連としての位置を強固にしたように感じる。何気ない思いやりを毎週してくれるお店に対して、僅かばかりのお土産を届ける。そんな関係が何とも温かい。店主が酒よりも甘い物好きであることも、承知の上だ。「また来年も宜しく」との声に、笑顔で応えて約2時間の夕食を後にした。
その足で、馴染みとなったワインバーへ。今年1年間で人間的な付き合いが拡大したのは、このバーを愛好する方を中心にした関係性による。職業も違えば境遇も違う、そんな人々が、1人でも気軽にしかも厳選されたワインを賞味できる、ありがたい場所だ。店主が主義主張を持って、店の営業に臨んでいるのもいい。マナー違反と思しき客には毅然と注意を促す。自ずと行儀正しい上品な店の雰囲気が醸成される。ワインとは、かくも美味しいものかと、改めて感嘆したのもこの店のお陰だ。常にワインについての情報収集を怠らず、ベストな逸品を提供してくれる。この日も、ドイツの白ワインを堪能した。ほのかにフルーティーな味わいの中にも、酸味が利いており、その融和が口の中で見事な味わいとなる。酒は飲むものではなく、味わうのもだと感じたのも、この店のお陰だ。
そうこうしていると閉店時間に。年末だから早目の閉店を意図していた店主であったが、結局、通常通りの時間まで居座ってしまった。遅い時間から、3人組の常連さんが来たことにも起因しているが、やや申し訳ない思いも持ちながら会計をした。最後に、「景気の動向などから、今年は我慢の年だった」と店主。同様に、仕事上で我慢の年であった小生の状況と重ね合わせる。「そんな(我慢に拠る)タメを作ると、来年は飛躍するものですよ!」という店主の含蓄ある言葉に励まされて、店を後にした。
常連客として、年末のご挨拶を2件励行した。それは建前でなく、その店での時間に、どれほど救われ、どれほど励まされたかという、この1年の素直な思いの体現である。
こんな馴染みの店がもてることが、何とも幸せである。
カウンターコミュニケーション、人生に不可欠な活力である。
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