推薦する人なりの店
2010-12-03
2日(木)はや師走にして、最初の忘年会があった。職場の外部組織のもので、この1年間進行役を担当していた締め括りの会である。40名ほどのメンバーが集まり、この場でも様々な情報交換がなされた。それにしても職場によって様々な環境や考え方があるものだということを、痛感する。待遇がよければ管理が強化されたり、自由な感覚があれば細かな待遇面で問題を抱えていたり。そんな諸相を見られるというだけでも、連絡会を持つ意義もあるのだろう。1次会が終わって、2次会があるのかと思いきや、職場の同僚と意図せずはぐれてしまった。街中を徘徊し少々探してみたが、集団は見あたらない。仕方なく、知人のジャーナリストの方が懇意にしているラーメン屋を思い出して、裏路地を2、3本捜した。しばらくして赤いのれんの店を発見。
店は、荻窪駅近くの「萬龍軒」。知人もこの方面に来ると立ち寄り、餃子を賞味するとブログに書いていた。きっと餃子が美味しいに違いない。店に入りカウンターに座り、ビールと餃子を注文。しばし店の雰囲気を観察していた。カウンターには常連さんとおぼしき方が2名。カウンター越しに店主と奥さんが、常連さんと様々な会話に花を咲かせている。常連さんを思いやるような内容の温かい言葉が掛けられるのがいい。ラーメン屋としての物理的な暖かさ以上に、人情味のある温かさを感じる店である。
店を出る頃、他の常連客もいなくなったので、ジャーナリストの方の話を持ち出すと、店主が「彼とはこれまで長い付き合いだ」という話を返してくれた。小生も、ここ2、3年の付き合いのあり方を話した。しばらく店主と奥さんとともに、温かい会話の中で過ごすことが出来た。
やはり、こうした人情味のある店を大切にしている方が推薦する店だ。味気ないチェーンのラーメン屋とは大違い。店の方の心が透けて見えるような雰囲気の店。これが推薦の条件。どんな店を大切にしているかというのは、その人の人柄を表しているということを、改めて実感した夜であった。
1次会の忘年会のことは、すっかり忘れてしまうほどであった。まあ、役目も無事に果たしたわけだし、まさに「忘」年会であったと、妙な理解をして気分よくほろ酔い加減で帰宅。しばらく乾燥していた東京に、小雨が降り始めていた。
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