「セカンド・バージン」の台詞
2010-12-01
30日(火)毎週火曜日夜10時は、NHKのドラマ「セカンド・バージン」である。先日は、原作・脚本の大石静の弁を昼の番組で見て小欄に書いたが、それ以来、改めて毎週チャンネルを合わせるようになった。火曜日は英会話教室が9時まであるが、それを終えて帰るとドラマが待っているということが習慣化?している。この日の放送で、主人公・中村るい(鈴木京香)が、不倫相手の妻・鈴木万理江(深田恭子)に、家に押し掛けられて一方的に責め文句を言われる場面があった。すると、「るい」の息子の恋人である愛子(YOU)が2階から降りてきて言う台詞は、妙な説得力があった。社会的・法律的な「罪」が大きいと「るい」を責める「万理江」に対して・・・
「あんたには、魅力的でなかったという決定的な罪があるのよ!」
「男を繋ぎ止めておけなかったという罪がね!」
「ねえ!るいちゃんも何か言ってやりなよ!言わないから言われっ放しなんだよ!」
この場面を見て、頭に浮かんだのは脚本家・大石静の顔だ。先日のTVインタビューで語っていたような、波乱あり恋愛ありの人生が、このような台詞を紡ぎ出すのかと、改めて感じたのだ。それと相俟って、愛子役であるYOUの口調が、何ともこの台詞にピッタリだった。このような台詞に表現される、大石の恋愛観を見るのも、このドラマの大きな魅力ではないかと思う。
「セカンド・バージン」という40代女性における恋愛観の機微を、実に見事に捉えたドラマ。NHKのこの時間帯のドラマとしては、珍しいヒット作だ。それも大石の脚本起用が、功を奏したということに因るものだろう。もちろんキャストの適合性も第2の要因ではあるが。
師走に入りドラマも佳境を迎えるようだが、果たしてどういう結末になるのか?
大石が脚本で書く着地点が、大いに気になるところだ。
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